...やぁ、待たせたね!あなたちゃんに結衣ちゃん。
それからしばらく。空き教室で話ながら瑠樹先生を待っていた私達の前に瑠樹先生がやって来た。
あ、先生!大丈夫です、そんなに待ってないので!
それで、その私達に会いたい人って誰なんですか?
私も、一緒みたいですけど...。
ふふ、ああ、その人も連れてきたよ。...入ってきても大丈夫ですよ。
瑠樹先生がそう声をかけると、ドアの影からとある人物が現れた。そう、その人は...。
...えっ!?
まあ...!
ふふ...。
...やぁ、ひさしぶりだね。元気にしてたかい?あなたちゃんに結衣ちゃん、そしてあなたちゃんのお母さんも。
...えっ!?ど、どうして平川さんがここに!?
そう、私達の前に現れたのは紛れもない、私達が数ヵ月前のイベントで会って、生台詞などもいただけていた男性声優、平川大輔さんなのだった。
突然のことにどうしたら良いのか分からずただただ呆然としている私達に、瑠樹先生は笑ながら話してくれた。
...平川さんはね、イベントで君達に会ってからも何かと君達のことを...あなたちゃんと結衣ちゃんのことを気にかけてくれていたみたいで、つい先日ここの若者就職支援学校に電話をかけてくれたんだ。就職先を探してるって言ってたあなたちゃんが、もしかしたら通ってるのかもしれないって思ったみたいでね。電話に出たのは俺で、もちろん俺も平川さんが大好きで知ってたし、君達からイベントの話も聞いてて何があったのか分かってたから、君達のことを話したんだ。結衣ちゃんのことも気にかけてくれていたみたいだったから、知ってる限りの結衣ちゃんのこともね。そしたら、こうして会って話がしたい、そして是非一緒に行ってみたいところがあるとか親御さんとも話し合って決めてほしいとか言ってくださって、こうして仕事を調整してはるばる会いに来てくれたんだよ。
...え?じゃあ瑠樹先生が言っていた私達に会いたい人って、二泊する準備をしてほしいって、親御さんとも話し合って決めてほしいんだって言ってた人って...ひ、平川さんなんですか!?
そ、そんな...!
私と結衣は驚きと緊張のあまり声と体を震わせながらそう言った。お母さんもイベントの後以来、平川さんのことが大好きになっていたから放心状態みたいなものだった。
...うん、そうだよ。急に驚かせてごめんね、あなたちゃんに結衣ちゃん。俺はどうしても君達が今どうしてるのか、心配で...。少しでも今のことを聞けたらって思いで電話して、そして君達の現状を聞いたらいてもたってもいられなくなってしまって...。あなたちゃんもまだ就職先が決まってなくてイベントの時も悩んでそうだったのに更に悩んで暗くなってしまってるんじゃないかとか、結衣ちゃんも話を聞いたら看護学生さんだって分かって、しかもどうやら実習で深い闇を抱えてそうだって分かって...こうして行動に移さずにはいられなくなったんだ。急に驚かせてごめんね!瑠樹先生にも協力してもらって...。それでね、詳しいことはちゃんと後で話すから、とりあえず俺に付いてきてもらって大丈夫かな?急いで予定を埋めてしまったから、あまり時間がなくてね...。ごめんね、大丈夫かい?...あなたちゃんのお母さんも一緒に付いてきてください!
...え?あ、は、はい!
わ、分かりました!!
ふふ、行ってらっしゃい!!
こうして私達は突然の事態に頭がうまく追い付いていないまま...瑠樹先生に見送られて平川さんと共にどこかへ行くことになって...。
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