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第3話

和也のこと 1
「……ぃ、……い」

誰だろう…

誰かが何か言っている…

「…………」

でも… 眠い


「…ぉい、おい」

あれ…? 聞き覚えが……


「ん… なんだよ、和也…」

薄っすらと目を開けると
そこには和也がいた

何か言っていたのは和也だったらしい


「はぁ…
なんだよじゃないだろ
あなたが起こしてくれって
言ったじゃないか」

和也は少しため息をついてそう言った


そんなこと言ったか…?

まぁ、いいか

「そうだっけ? あー、サンキュ」

「はぁ…」

俺がお礼を言ったのにまた和也は
呆れたようにため息をついた



「でも、なんで言ったんだっけ?」

小さく呟いたつもりだが、
和也には聴こえていたらしい


「学校だからだ
授業が始まったら起こしてと言った」

と返された


「あー、そうだった?
悪りぃ悪りぃ、忘れてたわ」

最近、記憶があいまいなんだよなーと
冗談で笑いながら和也に言ったら、


「大丈夫なのか?」

和也に本気で心配された


「冗談だって!」

慌てて俺が言うと

「そうなのか?なら良いが…」

和也はしぶしぶ納得してくれた









(和也って昔からこうなんだよなー)

次の授業の準備をし始めた和也を
見ながらそう思った



和也とは中学2年生の時に出会った

この時からすでに心配性だった



(まぁ、昔よりかはましか)

昔、いろいろあって
和也に心配をかけてしまった時、
いつもは表情を崩さない和也が
泣いてしまったのだ


しかも、みんなの前で



周りはざわめきだすし、
和也は号泣しているしで
すごく大変だった記憶がある






和也は人付き合いが苦手で
俺と友達になるまで、
友達がいなかったらしい


和也が嫌われているわけではない

むしろ女子にはモテているし、
男子には尊敬されている


文武両道、質実剛健

この2つの四字熟語が当てはまる
そんな奴だ

みんなの憧れの的でもある奴だった

……今でもそうだけど



こんな奴だからか
みんな自分から声がかけられず、

そして、
人付き合いが苦手な和也が
自分から声をかける訳もなく、

結果、
和也は友達がいないという事に
なったのだ



(あの頃ってほんと、
和也いつも1人だったしなー…)



ジーと和也を見ていると、

「⁇ どうした、あなた」

和也が流石に気づいて俺に声を掛けた



(でも、変わったな 和也)


今では俺以外にも友達が
少しはいるみたいだし、
女子とも話すようになったし
(女子は毎回顔が赤くなってるけど)


ま、こんな事和也には言わないけどな



「いや、なんでもねぇ 気にすんな」

俺は誤魔化すようにニッと笑った


「…そうか」

和也も俺の笑顔を見て、
優しく微笑んだ




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Nami.#NR
Nami.#NR
学生です 色々なジャンルの物語を読みます 書く物語は恋愛が多いです よろしくお願いします
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