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第19話

みさきside❼
それに一応は捕虜と言う形なので、行動の制限をかけている。

けれど、それは形上。

近々動けるようになったら、部屋から出してあげてもいいと思っている。


それにしても、彼女は無表情だ。

話しかけても、短い言葉しか返ってこない。

緊張しているのだろうか。


1日になんどか足を運んで声をかけている。

もう少し表情が出たらいいのにーー



そんなある日の午後、屋敷内を散歩していた。

すると、少女が庭に出ているのを見つけた。

ほんの少しうれしかった。


……立てるようになったんだ。


いつものように一言だけ言ってすぐ踵を返すつもりだった。それだけだった。


なのにーー
蘭丸
あなた、おまえ未来から来たなんて面白いこと言うな。あははは!
あなた

え……ぁ、そうですか?



……っ!


彼女の隣にひとがいることに気づいて慌てて、身をひそめた。見覚えのある背中。


……なんで蘭丸が。


驚きながらもようすをうかがった。

彼はえらく楽しそうにしている。

なにを話しているのか気になった。
蘭丸
で、そこは人を乗せて動くおもちゃがあるんだって?
あなた

えぇ、車って言うんです

少女は……あいかわらず無表情だ。
蘭丸
クルマ? へんな名前だなぁ
あなた

すみません……

蘭丸
謝んなよ。お前が悪いわけじゃねぇんだから
あなた

……す、すみません

蘭丸
また謝ってやんの。おもしれぇやつだな
あなた

……え

茶化されたことに、彼女は頬を赤らめてうつむいてしまった。それを見て僕はククっと笑った。


蘭丸ったら、ひとりであんな喋っちゃって、ほら、あんなにうつむいてるじゃない。

そんなんじゃ怯えちゃうだけだよ。

蘭丸はバカだなぁ。やっぱ、僕じゃないとーー
あなた

ふふ


ーーえ?


その声に顔をあげた。驚いた。

彼女が笑っていたからだ。

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無自由
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無自由
初めまして。普段は魔法のアイランド様のサイトにて、無自由という名で活動しております。ほぼ18歳推奨の作品ばかりです。 https://s.maho.jp/book/14aab6h33f8c13da/ 福岡県北九州市在住。♀。33歳になっていた。病院勤め一年で退職。その後、スターバックスでフルパートとしてハッピーライフ。一年後貯金がなくなり慌てる。再び看護師へ。25歳で結婚。子ども息子が2人。現在仕事正社員として継続。眠い。
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