──ねぇ、人狼ゲームって知ってる?
そう、この一言から、すべてが始まったのだ。
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この子は亜弥。
この村のリーダー的存在で、双子の姉でもある。
推理力が凄まじく、運動能力も高いため、みんなのあこがれの的だ。
そんな、まさか……
だって、菜緒は昨日まであんなに元気に遊んでたじゃないか。
みんなの集まっているところを見てみると、菜緒が見るも無残な姿になっていた。
───数分後───
そんなの、とても信じ難いこと、だけど。
この村には、昔から言い伝えがある。
──人狼。
そのおぞましい響き。
その"人狼"こそが、この村の呪いみたいなもので。
人狼が現れると、途端に人狼ゲームが始まるらしい。
でも、それだっていう証拠もない。
けど、亜弥の推測は正しい気がする。
亜弥の推測からすると、やはり人狼なのだろうか…
────事情を話す
みんなが口々にそんなことを言う。
すると、亜弥が─
さすが、リーダーシップの強いひとは違うな。
言うこと一つ一つにちゃんと意味がある。
確かに、亜弥の言う通り、人狼だとするならば、もう人狼ゲームは始まっている。
なら、残る選択肢はひとつしかない。
───生き残るために、人狼を炙り出す!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。