第30話

告白②
2,325
2018/01/10 21:11
夜、なかなか眠れなくて俺は朝早くに散歩に出掛けた
眠くなってきて屯所に戻ろうとしたとき、俺の隣で女が転びそうになった
俺はとっさにそれを支えた
ちょっと変な体勢になっちまったけど...
すると、向こう側にあなたがいるのが見えた
沖田総悟
あなた!
すると、あなたは黙って逃げた
目が合ったから気付いてないことはない
俺はあなたを追いかけた
そして腕をつかんで
沖田総悟
何で...逃げるんでィ...
あなたは振り返って悲しそうな顔をした
何でそんな顔してんだ?
そう思ったとき、あなたの目から涙がこぼれた
沖田総悟
...え?
あなた

あ、れ...?

沖田総悟
何で泣いて...
あなた

あは...ごめん...(泣

あなたはそう言って走って行ってしまった
なんで泣いてたんだ...?
しかし、土方さんから電話で呼ばれたため、あなたを追いかけることができなかった

電話があったわりには早く終わった
土方十四郎
あなたと喧嘩でもしたか?
土方さんが急に聞いてきた
沖田総悟
別に...喧嘩はしてないですぜィ
すると、土方さんはふーんと言って、
土方十四郎
まだ若いんだから当たって砕けろよ
そう言って俺の頭を撫でた
チッ、土方のくせに...
でも何故か今日はイラつかなかった
手は払ったけど
沖田総悟
言われなくても分かってまさァ
そう言って俺はさっきの場所に走った

そこには、あなたと二人の男がいた
知り合いじゃねぇな
俺は男を殴った
あなた

...え?

沖田総悟
あなたっ!
大丈夫かっ!?
あなた

総...悟...?なんで...?

沖田総悟
あなたが男に絡まれてるの見てたから
あなた

そ...か...ありがとう...

沖田総悟
俺、あなたに話があるんでさァ
すると、あなたの顔が曇り
あなた

彼女がいるってこと...?

...は?
彼女...?
何言ってんだ...?
沖田総悟
...え?
あなた

あはは、さっき抱き合ってるの見ちゃったんだ

沖田総悟
何言ってんだ...?
あなた

私、万事屋に戻るね

そう言ってあなたはまた俺の前から逃げようとした
俺はあなたの手をつかんだ
あなた

な...に...?

沖田総悟
俺に彼女なんていねぇよ
あなた

でも抱き合ってた

沖田総悟
転んだのを支えてあの姿勢になったんだよ
沖田総悟
俺は、あなたが好きなんだよ...!
あなた

...え

ついに告えた
あなたは固まっている
すると、またぽろぽろと泣きはじめた
沖田総悟
そ、そんなに俺の告白嫌だったか?
するとあなたは首を横にふって
あなた

嬉しかった...

そう呟いた
え、それって...
沖田総悟
それってOKってことですかィ?
あなた

うん
私も総悟が好き!

俺は嬉しくなってあなたを抱き締めた
今までで一番強く、優しく抱き締めた
あなた

総悟!?///

沖田総悟
俺はガキの頃からあなたが好きだったんでィ
やっと両想いになれたんだから、もう一生離しませんぜィ
そう言って俺はあなたに優しくキスをした
あなたの顔は真っ赤になった
その姿が、とても愛しく感じた

あなた、俺は昔も今も、そしてこれからも、ずっとお前が好きだ

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