あれから、ユンギ先生とは全く会っていない。
ヤバいわ、ガチでユンギ先生不足で死ぬぞ俺。
腹痛もまだずっと来てるし。
頑張って耐えるだけだし…
苦痛でしかない…
🐰「あぁ〜ぁ…」
🐤「どうした〜?」
🐰「あ、ヒヨコ。」
🐤「ヒヨコって何だよウサギ。」
🐰「ウサギじゃねーし。」
🐤「ウサギだろ。可愛いもん。」
🐰「かわっ…?!」
🐤「ははっ、冗談。」
🐰「だよなっ、ビックリすんだろ…」
🐤(ま、冗談じゃないけど。
此奴はこういう事をマジのトーンで言ってくるから困る。
🐰「ていうか、お前は小さ((」
🐤「ん???」
おっと…危ない危ない。
○されるとこだった。
ジミンの前では言葉に気をつけないと。
🐤「で、どうするつもり?」
🐰「何が?」
🐤「愛しの愛しのユンギ先生♡」
何で♡付けてくんだよ此奴…
🐰「っ耳元で言うな!」
🐤(ほんと可愛いな〜、弟みたい♡
「おーいジミーン!」
🐤「あ、呼ばれた。行ってくるわ。」
会いたくても、
触れたくても、
あれじゃ近づけないよな…
相手は女子だし、クラスの中でも中々の人気。
それに比べて、俺は浮いた除け者。
アイツを差し置いて、俺の話を聞く奴などいないだろう。
どうしたものかなぁ…
🐰「もうやだ…先生に触れたい…」
…
ヤバい、無理。
ジョングクが見たい。
ジョングクに触れたい。
ジョングクに会いたい…
こんなに会いたいのに、会えない。
同じ建物にいるのに。
ヤバい、ほんと泣きそう。
🐭「はぁ…」
…翌日
🐤「おはよぉー!」
🐰「テンション高いな、どうした?」
🐤「ひひっ、いい事思いついたんだ。」
🐰「はぁ?」
…
🐤「あ、ユンギ先生ー!」
🐭「ん?ジミン?どうした?」
🐤「今日の放課後、屋上来てくれませんか?」
🐭「急だな…何かあるのか?」
🐤「それは放課後になったら話します!」
🐭「あ、あぁわかった。」
恐らくジョングクの好きな人であろう此奴と俺が何を話すというのか。
2人だけか?
てか、ジミンを前にして俺我慢できんのか?
…
🐰「うっ、ぐ…っ、」
🐤「おい、大丈夫か?」
🐰「あ、あぁ…っ、」
今日は授業中にきてしまった。
幸い、前程強いものはまだきていないが。
授業中にくると面倒臭い。
声を我慢しないといけないし、
バレたらやばい。
その緊張感が、更に俺を興奮させる。
俺は、所詮Mなのだから。
…
🐤「おい、さっきどうしたんだ?」
🐰「ちょっと腹痛かっただけ。」
🐤「ふ〜ん、あ、そだ。今日放課後屋上来てよ。」
🐰「は?何で?ダルい。」
🐤「まーまーそんな事言わずに!」
いつも強引に物事をすすめてくるが、こっちは迷惑してると気づかないのか?
まぁ最終的には言いくるめられるけど。
あ、そういや、最近校長来ないな。
女子もジミンでしかキャーキャー言わねーし。
ま、こっちにとっては好都合だけど。
…放課後
🐰「はぁ…だる。」
俺は今から屋上に行かないといけない。
既にジミンは出ていってしまってるので、行かない訳にはいかないが。
行かない時の場合を考えると怖いし。
行くか…
…
あれ、もう鍵空いてる。
ジミンもう来たのか?
ガチャ
あれ、あそこにいんの、
🐰「ユンギ、先生…?」
🐭「え?」
🐭「ジョングク?」
…
ちょっと待て、聞いてない。
何で此奴がここにいんだよ…
…でも、久しぶりに見たな、ジョングク。
相変わらず、可愛い…
🐰「何、ジロジロ見てるんですか。」
🐭「え?あぁ、ごめん。」
やっべ、そんな見てたか俺。
もう、好意丸出しじゃねーか…
…
何でそんな見てくんだよ!!
こっち凄いドキドキしてんだけど?!
ジミンはいないし、ユンギ先生はずっと俺の方見てるし!
言っていいのかこれ?
🐰「何ジロジロ見てるんですか。」
🐭「え?あぁ、ごめん。」
謝らせちゃったし!
ていうか、ジミン教室からちゃんと出てったよな?
まさか、忘れて、帰った?
おいおい、それはねぇって…
♪ピロンッ
🐰「ん?メールだ…」
🐤《喧嘩してんのか何だか知らないけど、ちゃんと話せよ〜》
え、これどういう…
🐰「あ!!まさか!」
🐭「うわっ、何だ急に…」
🐰「あ、すみません。先生は何でここにいるんですか?」
🐭「え?ジミンに呼ばれたからだけど。」
🐰「やっぱり…」
🐭「え、おい、まさか…」
🐰「俺もジミンに呼ばれたんですよ…」
🐭「マジかぁ…」
…
ん?これはジミンに嵌められたって事か?
いやでも、これはジョングクに聞くチャンス?
🐭「…ジョングク。」
🐰「…はい。」
🐭「お前、好きな人いるんだって?」
🐰「…え?!何で、知ってるんですか?!」
🐭「ジミンから聞いた。」
🐰「は?おいジミン…」
🐭「誰なんだ?」
🐰「え、」
🐭「好きな、人…」
🐰「それ、は…」
何で、そんな悲しそうな顔すんだよ…
俺の好きな人は、先生、なのに…
そんな顔されたら、言い難いだろ…
🐰「っ、…」
🐭「…ごめん、帰るわ。」
🐰「えっ、ちょ、先生((」
バタンッ
🐰「っ、はぁ…」
ダメだな、ちゃんといつか伝えないといけないのに。
何であそこで言える勇気が出ないんだよ…
…
ちゃんと、聞けばよかった…
アイツの口から聞けば、諦められたかもしれないんだけどな。
何であそこで聞けないんだ…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。