担架とホースを持った人が校舎に入っていった後。
校舎から担架を持った人達が出てきた。
🐹「っ、ユ、ユンギっっ!!」
「落ち着いてください。気絶しているだけです。」
🐹「そ、そう、ですか…」
🐯「気絶…」
「ただ…足はしばらく…」
🐹「え、?」
🐤「っ…!」
ユンギ先生の足は、血だらけで、見るのも耐え難い状態だった。
🦄「こんなんに…耐えた、ってこと…?」
🐹「っ、凄い…」
「えぇ本当に…では、救急車で運びますので。」
🐹「あ、はい、!お願いします…」
ピーポーピーポー
🐹「はぁ…」
フラッ
🦄「えっ、校長、?!」
ガシッ
🐹「ほんとに、よかった…!!」
🐤「とりあえず、戻って来てよかったですね…」
🐯「あぁ、ジミンは、大丈夫か?」
🐤「え、?」
🐯「ここ。」
そう言ってテヒョン先生は自身の胸を手で叩いた。
🐤「っ〜、!」
それから、俺は思いっきりテヒョン先生の胸で泣いた。
やはり、親友が危なかったのだ。
俺自身、精神的につらかったのだろう。
ジョングクが生きていたという安心感もある。
本当に、無事に戻って来てくれてよかった…、!!
…
🐰「…ん、?」
どこ、だ…ここ。
何で俺天井を…?
まさか…!
🐰「病院…?」
俺の、嫌いな場所。
とりあえず周りを見渡すため、俺はベッドから起き上がった。
🐰「え、…」
俺の、横のベッドには、静かに横たわった、
先生がいた。
🐰「え、何で、先生が、?」
ていうか俺、校舎の端の倉庫で閉じ込められて、
火事、起きたんだったよな…
🐹「ジョ、ジョングク君?!」
🐰「え?」
ギュッ
🐰「えっ、ちょ、え?!何してるんですか?!?!」
🐹「目覚めてくれてよかった、っ!」
この人も、俺の事を心配してくれてるんだな。
何か前まで嫌がってたの謝りたいぐらいだわ((
🐭「ん〜…」
あっ、やべ、起こしたか?
スゥスゥ…
あ、寝てるわ…
ちょっと待って、寝顔可愛すぎん??
いや、前も見たけども。
この人マジ顔面国宝じゃん。
あ、俺の周り皆そうか。
パシャ
ん??
え??今、シャッター音聞こえたよな??
一体どっから…
🐹「ふふふ、いいの撮れた〜♡」
いやお前かよ!!!!
🐰「校長。」
🐹「ん〜?」
🐰「連絡先渡すんで、それ後で送ってください。」
🐹「え?あ、うん。」
よっしゃ、ユンギ先生の寝顔2枚目ゲット!!((
…
🐭「ん…?」
どこだ…?ここ…
🐹「ユンギっ!!」
ギュッ
🐭「ジン、先生…?」
🐹「よかった…っ!」
🐭「っ、いっ…!」
🐹「どうした?大丈夫か?」
🐭「ちょっと、足が…」
ヤバい、これはヤバい。
めっちゃくちゃ痛い。
瓦礫がのってたからか…
🐹「ユンギ、平気か?」
🐭「っ…は、はい…」
🐹「何かあったら言っていいよ。すぐに呼んでくるから。」
🐭「あ、ありがとうございます…」
……ん??
何か忘れてるような…
🐭「あ、ジョングク!!ジョングクは大丈夫でしたか?!」
🐹「う、うん、さっきも起きてたし。」
🐭「そう、ですか…よかった。」
🐹「今はもう寝てるけど。」
🐭「え?」
🐹「ほら。」
そう言うと、ジン先生は横のベッドを指さした。
🐭「うわ…」
え、寝顔可愛すぎるくね??
待って可愛い、え、ヤバいヤバいヤバい。
写真撮ろ((
🐭「ジン先生俺の携帯とってください。」
🐹「え?あ、はい。」
🐭「ありがとうございます。」
パシャ
🐹「ん??」
🐭(あ〜かわい…最高の癒しだな…
🐹「あ、ユンギそれ後で送って。」
🐭「嫌ですよ。」
🐹「な、何でだよぉ〜!!」
この寝顔を誰にもあげたくないなんて言えねぇし…
🐹「あ、わかった!それ独り占めしたいんだろ!」
?!?!?!?!
🐭「な、ななな何で、!!」
🐹(うわ、見るからに動揺してる…ww
🐹「まぁまぁ落ち着いて…」
🐭「誰が落ち着いてられるんですか!!何でジン先生が知ってるんですか!!」
🐹「ちょっと、ここ病院だから。」
🐭「あ…」
いや、まさかジン先生に見破られるとは…
ほんとまさかだな((
そんなに俺態度に出てたか??
🐹「ユンギがジョングク君の事好きなのは、もうバレバレ!」
🐭「っ、!/////」
🐹「照れてるユンギも可愛いね〜♡」
🐭「も、もう帰ってください!」
ガバッ(布団をかぶる
🐹「あっ……もう〜!」
ガララララ…
ジン先生は行ったな…
誰もいないのを確認し、ジョングクの顔を布団を少し上げて盗み見る。
こんな可愛い顔、今までで初めてだな…
ほんとに可愛い…
パチッ
🐭「……え?」
🐰「おはようございます、ユンギ先生っ!」
ギュッ
待って待って待って。
えっと、俺が盗み見てたの、今見られた訳だよな?
あと、コイツの笑顔可愛すぎんだろ((
いや、それより何で俺抱きつかれてんの?
今見た感じだと、コイツ起きた瞬間布団から起き上がって、俺の方来て抱きつくっていう動作を3秒ぐらいで終わらせた??
待って待って待って。
頭こんがらがってるわ今。
てかコイツジミンが好きなんじゃねーの??
((まだ気づいていない意外と鈍感なユンギ先生
🐭「え〜、ジョングク??」
🐰「はい?」
ゴフッ
あぶね、吐血するとこだった((
え、なぁ、上目遣いは反則じゃね??
尊すぎて死にそうなんだが((
🐭「な、何で俺に抱きついてるんだ??」
🐰「起きてくれて嬉しいからに決まってるじゃないですか。俺が起きた時は、まだ寝てたし。」
🐭「そうか…」
🐰「先生。」
🐭「ん?」
🐰「俺を助けてくれて、ありがとうございました。先生がいなかったら、俺死んでたと思います。」
🐭「当たり前だろ?俺はお前の先生なんだから。」
🐰「っ…ありがとうございますっ…、!」
🐭「ちょ、おい、泣くなって…」
そこからずっと、俺はユンギ先生の胸の中で泣いた。
ユンギ先生が生きていたという安心感、
助けてくれたという感謝。
ユンギ先生は本当に、俺の命の恩人だ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。