第24話

episode 23
1,928
2021/06/12 07:26


🐰「ヒョン、っ、…」


今、ヒョンは意識不明になり、ベッドに横たわっている。


すぐ起きるという見込みはないらしい。


幸い、怪我は少し浅く、急所も外していた。


恐らく、刺される直前、身を捩り急所は避けたのだろう。


犯人はまだ捕まってないらしい。


早く目覚めてくれればいいが、"すぐ"起きるという見込みはないだけで、ちゃんと目覚めるらしい。


だからか、少し安堵感はある。


目の前で大切な人が死んじゃうなんて、もう経験したくねぇし…




🐤「…おはよ〜…」


🐰「…おはよ。」


🐤「あ〜、大丈夫?」


🐰「うん、まぁ…すぐ起きないだけで、ちゃんと起きるって言われたし。」


🐤「…そっ、か、それならよかった…」


言うのが遅くなったが、俺はジミンと同じ大学に通っている。


ジミンがいるだけで何か安心するのだ。


今回の事も、ジミンには話している。


🐤「じゃ、俺もお見舞い行くよ。」


🐰「…うん、ありがと。」

…JIMINside


ユンギ先生、いや、ユンギさんは、


ベッドに横たわっていた。


ジョングクから聞くと、意識不明の状態だと言う。


刺したのは通り魔のようだ。


これ以上被害がでないといいんだけどな。


ガララ…


🐰「…あ、」


🐤「…え、ジン校長…?!」


🐹「久しぶり。ユンギは、大丈夫?」


🐰「はい、ちゃんと目覚めるって…」


🐹「そっか、なら、よかったね…」


ジン校長も大分参っているようだ。


最近の仕事も大変なのだろう。


🐹「…ジョングク君は、大丈夫?」


🐰「…え?」


🐹「…ここ。」


校長はジョングクの方へ近づいて胸をポンと叩いた。


テヒョン先生が俺にしたのは、ジン校長のを見たからだったのか。


🐰「っ、うぅっ、…」


やはり恋人が殺されかけたのだ。


ジョングクも、辛かったのだろう。


あいつ自身、小さい頃に親を亡くしてるから…


ユンギさんのを見て、それを、思い出しでもしたのだろうか。


🐰「っ、俺、目の前にいたのに、ヒョンを、助けられなくて…っ、!ただ目の前で、刺されてるのをっ、見てた、だけで…!ヒョンが、ヒョンが刺されるなら、俺が((んむっ、」


ジン校長がジョングクの口に指を当てた。


🐹「それは言っちゃダメ。」


🐰「で、もっ、!」


🐹「ユンギは、そんな事望んでると思う?」


🐰「っ、」


🐹「本当に、無事でよかったよ…」


🐰「っ、うぅっ、あ、ひぐっ、」


🐹「今まで我慢してた分だけ泣きな?」


🐰「っ、うぁぁっ、…!」


🐭「……何、だ、騒がしいな…」


🐤「…え?!?!」


🐰「ユンギ、ヒョン…?」


🐭「あ、ジョングク、無事か、よかった。…何で、泣いてるんだ?」


🐰「っ、ヒョンっ、!!」


ガバッ


🐭「い、痛、痛い痛いっ!!」


🐰「へ?!あ、すみません!」


🐭「はぁ、まだ治ってないんだから、勘弁してくれよな…」


🐤「ラブラブしてやがる…


🐹「とりあえず、ほっとこうか。


🐤「はい。


🐰「っ、ほんとに、目覚めてよかった…」


🐭「ん、俺もお前が無事でよかったよ。」


🐰「っ、/////」


🐭「何も怪我ないか?」


🐰「っ、はい…/////」


🐭「どうした、顔赤いぞ?」


🐰「無意識かよ…!


🐤🐹「それなぁぁー!!


🐭「あれ、ジン校長?」


🐹「気づいてなかったのかユンギ!」


🐭「あ〜すみません。ジミンも来てくれたのか。」


🐤「…はい。目覚めて、よかったです。」


🐭「ん、ありがとな。」


…あ、ちょっと待って。


起きたんなら、先生に言わないといけないじゃん!


🐤「お、俺、誰かに伝えてきます!」


🐭「お〜ありがとな。」


🐹「ていうか、刺されたんだよね?」


🐭「はい。死ぬかと思いました。」


🐹「いや、死なないでよ。」


🐭「ま、傷は浅かったですし。」


🐰「ほんともう、心配させやがって…


🐭「…心配してくれたのか?」


🐰「っ、当たり前でしょ…」


🐭「…もう、心配はかけないから。」


🐰「そうしてくれないと困ります…」


🐭「お前もな。」


🐰「っはい…/////」


🐹「ねぇ僕の存在忘れてない?」


🐭「あ。」


🐹「…え。」


🐰「…すみません。」


🐹「本当に忘れてたの…?!泣くよ?!?!」


🐭「泣くなら外でお願いします。」


🐹「いや泣かないし!」


🐭「さっき泣くって言ってたじゃないですか。」


🐹「言葉のあやだよ!!」


🐰「…ヒョン…」


…俺なんか悪い事したか?


「ミンさん、目覚めましたか…!」


🐭「あ、はい。」


「予定より早かったですね。」


🐭「ん〜そうですね。」


「あ、えっと、じゃあ、あと数日間入院して-」


🐹「何か話しにくそうだね…」


🐤「ユンギさん、何か変なオーラありますよね。」


🐰「ジン校長とかも何かオーラある。」


🐤「あ、それは分かる!」


🐹「え、嘘、どんなどんな?!」


ジン校長が目をキラキラさせながら聞いてくる。


🐰🐤「バカ。」


🐹「ガーン!!何だよそれ〜!酷くないかぁ〜?!」


🐭(…うるさい。


さっきから先生と話してんのに、全然頭に入ってこない…!


でも、アイツらの言ってる事はよく分かる。


俺もあの人は馬鹿なオーラがあると思う((


「という事でよろしいでしょうか?」


🐭「え?あ、は、はい!」


「はい、ではお大事に。」


🐭「ありがとうございました…」


🐹🐤🐰「ペチャクチャ…」


🐭「おーい、話、終わったぞ。」


🐰「あ、はい!」


🐭「なぁ、俺はどんなオーラなの?」


🐰「え?ん〜なんと言うか…」


🐤「かっこいい?」


🐹「クールで冷静?」


🐰「怖い。」


🐭「それオーラなのか?」


🐤「オーラですよ。」


🐭「でも、怖いってのは何かやだな。」


🐰「だって、いっつも真顔だし。」


🐭「あ〜確かに?」


🐰「笑ったら長生きするんですよ、ほら笑いましょう。」


🐭「わかった、笑う笑うー。」


🐰「…思ってない事は言わなくて結構です。」


🐭「ははっ‪w、‪ごめんごめん。」


🐰「ゲホッゴホッ!」


🐹「ウッ!」


🐤(あ、2人ヤバい奴いるわ…


🐭「え、ちょ、2人とも後ろ向いてどうした?」


🐰(自覚なしはダメだ!


🐹(無理無理無理心臓に悪い!


🐰「あ〜ん"ん"ッッ!」


🐭「おっ?」


🐰「ヒョン、やっぱり笑わないでください。」


🐭「は?お前が笑えって言ったんじゃ…」


🐹「いや、ダメだユンギ。世界が滅亡する。」


🐭「え、なんで?」


🐰「なんでもです。」


🐤(滅亡すんのはあんたらの心だけだよ…





その後も俺達はずっと話して、楽しい時間を過ごした。

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