ガララ!
🐰「先生!!」
🐹「お?ジョングク君?」
🐰「え、校長?ユ、ユンギ先生は?」
🐹「ユンギは君を探すって言ってどっか行ったけど…」
🐰「えっ?!」
まさかの入れ違いかよ…!
っ、くっそ、どこ行ったんだ!
…教室
🐰「なぁ、!ユンギ先生見た?」
🐤「おかえり、先生ならさっきそこ通ったよ。お前に伝えようと思ったけど、良いタイミングで帰ってきたな〜」
🐰「それより、ユンギ先生はどこ行ったんだ?!」
🐤「え、多分屋上かな?行くって言ってたけど…」
🐰「わかった、ありがとう!」
🐤「お、おう…」
…
走って走って、俺は屋上のドアの前まで来た。
これで先生いなかったら無駄足だぞ…
ガチャ
あ、いた…って、え?
🐰「ちょ、先生!!」
🐭「ん?ジョングク?」
🐰「え、ちょ、何で倒れて…!」
🐭「コケた。」
🐰「…え?」
🐭「起こしてくれるか?」
🐰「は、はい…」
…
ガタンッ
🐭「よし、ありがとう。」
🐰「はい…」
🐭「いや、ここ来たらいるかな〜なんて思ってたんだけど…」
🐰「え〜と入れ違ってましたね…」
🐭「だよな…」
🐰「あの、先生。」
🐭「ん?」
🐰「ごめんなさい。俺、先生が助けてくれたのに、あんな事言って…ジミンに聞きました、必死に俺の事探しに行こうとしてくれてたって…」
🐭「え、あれ話したのか?」
🐰「え?」
🐭「あ、いや何でもない。」
🐰「はぁ…」
🐭「ていうか、別にお前が謝る事じゃない。俺がすぐに否定しておけば、勘違いする事もなかっただろ。」
🐰「っ、でも…」
🐭「いいから、な。」
🐰「っ、はい…」
🐭「ほら、じゃあもう帰れ。」
🐰「…先生。」
🐭「ん?」
🐰「っ俺、俺先生が好きです、!」
🐭「…え?お前、ジミンが好きなんじゃねーの?」
🐰「はぁ?んな訳ないじゃないですか。」
🐭(こりゃ、完全に俺の思い違いだった訳だ…
🐰「あの、何かこの学校イケメン多いじゃないですか。」
🐭「あ〜うん。」
🐰「でも、俺の目に止まったのはテヒョン先生でも校長でもジミンでもなくて、いつも俺が苦しんでる時助けてくれる先生で、柄にもなく、助けてくれたのが先生で良かったって思ったり、男の寝顔を可愛いなんて思った事なかったし、今までで感じたことないくらい胸が苦しくて…、上手く言葉に表せないけど、俺、そのぐらい先生の事好きなんです。」
🐭「…うん、ありがとな。でも、今はお前の気持ちには答えられない。」
🐰「…っ、そうですよね…………ん??」
🐭「そ、今は。」
🐰「えっと、今はってどういう…??」
🐭「俺も、お前の事が好きだ。お前と同じくらい。火事でお前を助けに行ったのも、お前が好きだから。まぁもちろん、先生だからってのもあるけど。」
🐰「………っえ?!」
🐭「じゃあ何でって思っただろ。」
🐰「…はい。」
🐭「分かってると思うけど、お前と俺は、生徒と先生。今はそれ以上でもそれ以下でもない。」
🐰「…っ、」
🐭「だから、お前が卒業したら、付き合おう。」
🐰「…え、ほんと、ですか。」
🐭「冗談で言うとでも?」
🐰「っ、よかった、ありがとうございます、!」
🐭「それはこっちのセリフ。」
🐰「っ、先生!」
ギュッ
🐭「おわっ、!おい危ない危ない!コケるって!」
🐰「え?あ、うわっ、!」
ガターンッ
🐭「いって……、ふ、はははっ、!」
🐰「あは、あはははっ、!」
🐭「っ、つか、この姿勢、ちょっと恥ずいんだけど…/////」
🐰「え?」
今、俺が先生に覆い被さるようになっている。
まぁ、これは俺も恥ずい。
🐰「す、すみません、!」
急いで先生の上からどく。
🐭「おーい、早く起き上がらせてくれ。」
そう言って両手を広げ、上に差し出している先生は、何と言うか…何だろう、エロい。
🐰「は〜い。」
ガタンッ
🐭「おっけ、ありがと。」
🐰「はい。」
🐭「んじゃ、卒業するまでずっと俺の事想ってろよ。」
🐰「先生こそ、俺から目、逸らさないでくださいね。」
🐭「当たり前。」
🐰「ひひっ、/////」
🐭「いや、笑い方変。」
🐰「ちょ、照れてんのにそういうツッコミしないでください、/////」
🐭「ははっ、じゃ、帰ろーぜ。」
🐰「は〜い、あ、じゃあ俺、押して行きますよ。」
🐭「え、マジ?よっしゃ任せた。」
🐰「コケたらすみません。」
🐭「え、それはやめろ?」
🐰「冗談ですよ。w」
🐭「あ〜?…ったく。」
🐰「見事引っかかりましたね。」
🐭「ガチかと思っただろーが…」
…
🐤「お、おかえ……ん?」
🐰「どうした?」
🐤「何で先生と一緒に?しかも凄い機嫌いいじゃん。」
🐰「そうか?」
🐭「屋上にコイツが来て、コケたから起こしてもらってそのまま押して来てもらった。」
🐤「絶対それ色々省略されてますよね。」
🐭「さぁな。」
🐤「うっわ、匂わせじゃん…」
🐰「まぁまぁ。じゃ、先生保健室まで送ってきまーす。」
🐤「ハイハイ、行ってらっしゃーい。」
…
ガララ…
🐹「おーユンギーおかえ……え??」
🐭「ジン先生、留守番ありがとうございました。」
🐹「あ、僕留守番だったんだ…ていうか、何でジョングク君と一緒に?」
🐰「屋上でコケてたので起き上がらせてついでに押して来ました。」
🐹「あ〜うん。どういう状況??」
🐭「そういう状況です。」
🐹「うん、わかった。((理解するのを諦めた」
🐰「じゃ、先生、俺は行きますね。」
🐭「おう、ありがと。」
🐰「さよなら〜。」
ガララ…
🐹「で、何があったのかな?」
🐭「ジョングクが卒業する時に教えます。」
🐹(あ、これもう教えてくれないパターンだ…
🐭「じゃ、出てってください。」
🐹「留守番をしてくれてた奴にそれはないだろぉ〜」
🐭「はい。さよなら。」
🐹「えっ、ちょっと待っ((」
ガララ…
よし、うっさいの出てった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。