第37話

千紗の家
3,385
2018/03/20 11:20
千紗
よし。じゃあ…ゆっくりでいいからね。
あなた

うん、あのね…

私は、一呼吸置いてから話す。
あなた

今、莉世さんが来てて、今日の夜話すってことは言ってたよね。

千紗
うん。
あなた

それで、私はななちゃんとリビングで遊んでたの。
もうそろそろ寝よっか。ってなって、寝かせつけたあと、
私は一回リビングに行こうとしたんだけど…
2人の話してる部屋が少し空いてて…覗いちゃったの。

それから私は、今に至るまで、詳しく説明した。
あなた

本当は、私が悪いんだけどね。
私が覗いちゃったから…

千紗
でもさ、あなたが見てなかったとしても、莉世さんと先生がハグしたことには変わりないでしょ?
あなた

うん、まぁ…

千紗
なんか…なんて言ったらいいのかわからないなぁ。
あなた

ねぇ、聞いて。
私が一番今思ってることはね、

千紗
うん。
私は、涙声になりながら言う。
あなた

先生を信じるって言ったのに、信じられなくなっちゃった。

ポロポロと留めなく溺れてくる涙を何回も手で拭う。
あなた

先生も、信じててって。言って…

千紗
違うよ。
あなた

え?

千紗
先に、あなたの期待を裏切ったのは先生だよ。
だって、さっきも言ったけど、先生と莉世さんが抱き合ったことは、
あなたが見てても、見てなくても変わらない。
あなたはちゃんと信じてたから、こんなに悲しいんだよ。
千紗の言葉に、涙が止まらなくなる。


うん、ちゃんと信じてた。


だって、それしか出来ることがなかったの。


莉世さんや、ななちゃんを恨んでも、良いことなんてない。


そっか…私はちゃんと信じられてたんだ…。


でも…
千紗
でも、だからと言って、先生だけを悪者には出来ないんでしょう?
あなた

…うん。


やっぱり千紗にはなんでもお見通しだね。
あなた

それに、私いっぱいひどいこと言っちゃった。

千紗
そっか、じゃあ明日謝りに行きな。
あ、明日休みか。
じゃあ、休み明けだな!
あなた

うん、そうだね。
やっぱりちゃんと話さなきゃ…。

千紗
うん、あなたと先生なら大丈夫。
きっと上手くいく。
あなた

ありがとう、千紗。
千紗がいてくれて本当よかった。

千紗
なぁーに?
大袈裟だよ〜
それからは、暗い空気を払拭すべく、明るい、楽しい話をした。


これも千紗の思いやり。


ありがとう。


もし、千紗が困ったら、今度は私が助けるから。




ーひとことー

よし、先生と仲直りしよう。

あー、うーん。もうちょい拗らせるかも。

でもなぁ。

んー…これからの展開は、私の気分次第ですかね?笑

プリ小説オーディオドラマ