第99話

過去
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2019/03/27 07:39
お父さんとお母さんは、会社で出会って結婚した。


2人の仕事は、洋服など、ファッション関係の仕事をしている。


おじいちゃんと同じ会社だ。


私は小さい頃、ほとんどの時間をお手伝いさんと過ごした。


その人の名前は、佳奈さん。


佳奈さんは、いつも私が寂しくならないようにと、たくさん遊んでくれた。


一緒にお菓子を作ったり、公園に行ったり、買い物に行ったり。


お姉ちゃんみたいな存在でもあり、お母さんのような存在でもあった。


でも、私が小学5年生になった春。


佳奈さんは、急に病気で倒れ、そのまま亡くなってしまった。


何も伝えられないまま、もう会えなくなってしまった。


今は、毎年、佳奈さんの命日には御墓参りに行く。


それからは、お手伝いさんを雇わなくなった。


私がいらない。と言った。


だって、佳奈さんの代わりはいないし、お母さんの代わりなんて嫌だった。


それに、佳奈さんがいなくなった今、お母さんは、私と一緒にいてくれるかも。なんて考えたから。


でも、そんなことはなく、お父さんとお母さんは今まで通り働いた。


海外へ行くようになったのは、高校生になってからだけど、


朝早く仕事に行き、遅く帰ってくる毎日は当たり前だった。

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