第105話

その後
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2019/09/29 12:13
みんなが落ち着いてきた頃、お母さんは、もう一度暖かいお茶を入れ直すわね。


と言って、立ち上がった。
お父さん
名前は、何というんだ?
お父さんは、先生に問いかけた。
先生
高橋直樹です。
お父さん
そうか、高橋先生。本当にありがとう。
世話になった。
先生
いえ、そんな。
お父さん
それにしても、こんな夜遅くまで申し訳ない。
明日も学校があるというのに。
お母さん
そうよ、今日はもう家に泊まっていったらいいじゃない。
あなた

え!??

私が思いのほか大きな声を出してしまい、お父さんとお母さんがこちらを見る。
お父さん
いいんじゃないか?
あなた

えっ、先生はいいの?

先生
まぁ、生徒の家に泊まるのはちょっとアウトな気もするけど……
いや、まって、今まで散々アウトなことしてきたと思うんですけど。


まぁ、親の前だしそーなるか。
お母さん
親が許してるんだから大丈夫よ!
あなたの隣の部屋空いてるから自由に使っていいわよ。スーツとかも余ってるのを着れば大丈夫でしょう。
うんうん、とお父さんも頷く。
先生
じゃあ………お言葉に甘えてさせていただきます。
お母さん
そう来なくっちゃ!
じゃあ、あなた、先に早くお風呂入って!
あなた

は、はーい。

なんだか急展開すぎてよく分からないけど、
まぁ、いいか!


私は部屋に行き、メイクを落としてお風呂へ入った。


3人で何を話しているんだろう、とか、


先生がお風呂に入ってる間家族で何を話せば


いいんだろう、などと考えていた。


でもとにかく今は、先生にありがとうって言いたい。


本当に、たくさん助けて貰った。


今すぐにでも、伝えたいな…

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