そう、それから………
2人とも何も言わずに時間が過ぎる。
すると先生は、ふっと微笑むようにして笑った。
私が先生の方を見ると、目が合った。
……お父さんとお母さんの事が大好き……??
これに関しては、お父さんとお母さんも驚いたような表情をした。
あぁ………
そういう…こと……………か
そう言いながら、私は泣いていた。
どんどん涙が溢れてくる。
私の言葉を聞いたお母さんも、泣き出した。
次の言葉が涙のせいでなかなか出てこない。
すると、先生は私の手を優しく握ってくれた。
「大丈夫だ、俺がいる。」そう言われている気がした。
私は、ゆっくり話す。
そうだよ。
だから、嫌われたくないから私はいい子になったの。
それから、もう一つ。
先生がそういうと、2人は強く頷いた。
私はもう、涙が止まらなかった。
気づけばお父さんも泣いていた。
先生も、目を潤ませながら話を聞いていた。
しばらく、落ち着くまで時間がかかった。
今までの、いろんな想いがたくさん込み上げてくる。
その間、先生は私の手を強く握りしめてくれた。
先生が居てくれて本当に良かった。
本当に、
ありがとう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。