あれから3日経ち、昨日、先生から電話が来た。
……莉世さんは、本当に離婚するらしい。
私は、そっけなく、「そうなんだ。」と答えた。
今日は、なぜか青木先生から呼び出された。
呼び出されたというか、話がしたいから、うちに来て。と言われた。
正直、行こうか迷ったけど、先生の中のいい友達だし、行くことに決めた。
私は、インターホンを押す。
ピンポーン
青木先生の住所は、LINEで教えてもらった。
ガチャ
青木先生の家は、アパート。
私の部屋より、若干狭い気もするけど、私の部屋がやけに大きすぎるからなぁ。
部屋は、シンプルで、清潔感があり青木先生って、こんな部屋に住んでるんだ〜!と素直に思った。
私は、床に座り戻ってくるのを待つ。
どうしたいのか……
それはもう、決まっている。
そう言って、強く頷く。
みんなの願いは、きっと同じ。
大切な人には、幸せになってほしい。
きっとそれは…ずっと変わらない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。