唯月side
想空と連絡先を交換して数分後、準備を終えた歩夢がリュックを背負いこちらに歩いてきた。
歩夢の机を見てみれば先程のごちゃごちゃした机から物一つないきれいな机に変わっていた。
見ていた限り綺麗にしたのは想空で、歩夢は想空の指示に従って片付けてただけだけど。
にっこり笑う歩夢に対して恥ずかしそうに視線をそらす想空。
その様子はなんだか微笑ましい。
それぞれが自身の荷物を持ち、下駄箱に向かった。
結花がそう言えば別れの挨拶をし、それぞれの家の方向に向かって歩き出す。
因みに、私と同じ方向なのは悠叶と想空。
逆側が結花、歩夢、優羽。
ちょうど3:3で別れた。
悠叶と2人きりだと思っていたから想空もいてくれて良かった。
2人きりでカップルとかと間違われちゃったら悠叶に迷惑だし、ね。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。