やっぱそこが1番気になる…。
だって、あの坂田先輩がだよ?
私はなにかの間違えだと思ってる。
志麻さんの言ってること最初は嘘だって思って聞いてたけど…
志麻さんの顔を見ると嘘じゃないことがわかる。
じゃあ本当に…?
坂田先輩がそんなことを?
何も言わなかっただけで気にしてた…?
なんて私は最低なことをしたんだろう。
「ほら!」そういってトークを見せてきた志麻さん。
そこには
「坂田今どこおる?」
「今家だけど、来るん?」
「いや、どこにいんのかなって、家ねおっけ。」
いつも志麻さんうざいなとか思ってたけど、神に見えます。
ほんと、浦島坂田船のメンバーには支えてもらってばっかだな。
感謝しかない。
私は志麻さんを見送ってから色々準備をし、坂田先輩の家に向かうことにした。
全部気持ちを言うんだ。
嫌われてもいい、後悔はない。
って言いたいけど多分、いや、絶対無理。
でも言わないよりはいいだろう。
あんなにみんなが支えてくれたんだ。
そう意気込んで私は家の鍵を閉めた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。