ガラッ
「??」
チョロ「誰?一松?」
トド「カラ松兄さんじゃないの?」
十 「やきう??」
フッと襖の方を見ると、カラ松が立っていた。
「カラ松おかえりー」
と俺が言うと、いつもなら、フッ、帰ったぜブラザー とかイタイことを言うはずなのだが、今日は違かった。
カラ「・・・チッ・・・」
と小さく舌打ちをして部屋の隅っこにこちらに背を向けてドカッと座った。
トド「ちょっと!カラ松兄さんに何したの!?」
「え、俺!?何もしてねぇよ!」
何故か俺が疑われた。確かにお財布からお金盗んだりしてたけど!
今日はしてない!
「チョロ松が何かしたんじゃねーの?」
チョロ「いや、ちょ、何で僕のせいになってんの?」
と耳打ちで話していると、
カラ「・・・クソっ・・・」
と呟いて、
ガラッ
とまた出かけていった。
シーン・・・と一気に静けさが広がった。
俺たち全員は顔を見合わせた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。