第2話

🍀
160
2018/01/03 07:12
4月   入学式…


今日から私は高校生になる。


でも…


今立っている校門は私が行きたかった所じゃない。


自分なりには勉強したつもりだった。


ある程度の自信もあった。


だからこそ落胆が大きかったのかもしれない。
あなた

はぁ…

仲の良かった友達は、みんな行きたかった高校に合格して、この学校には知り合いすらいない。


人見知りな私には地獄のようだ…
女子
やった!クラス一緒じゃん!
周りではそんな声が渦巻く。


やっぱり目立たない格好で来て良かった。


私には地味が1番…
女子
キャーーーーーーーー!
突然上がった悲鳴…


いや違う、これは歓声。


クラスの掲示に群がっていた女子が、あっと言う間にある一点に移動する。


心半分、掲示が見れなくて困ってた私にとっては好都合だったけど…
女子
秀哉くん…カッコいい…
女子
やばい…生だよ!
女子が騒いでいるのを他所に、私はクラスを確認し、教室へと向かう。


でも、あんなに騒がれるなんてすごい人なんだなぁ。


最初は全然関係ないと思ってた。



教室の自分の席を確認し、着席する。


席が隅であることに安心していた。


これならあんま目立たないだろうから…


秀哉
秀哉
天野さんって君?
突然頭上から降ってきた声。


恐る恐る顔を上げると、そこには恐ろしいほど美形な声の持ち主の顔があった。
あなた

そっ、そうです…

秀哉
秀哉
じゃあ俺の席ここだ。
これから隣よろしく!天野さん!
あぁ、この人モテるんだろうな。


彼は爽やかな笑顔を私に向ける。
あなた

よろしくお願いします…







これが、彼との出会い。

プリ小説オーディオドラマ