第9話

🍀
74
2018/01/20 13:15
キス、キス、キス…
あなた

はぁ…

出てくるのは溜息ばかり。
もえ
もえ
もぅ…!幸せ逃げちゃうよ?
もえの言葉も耳には入らない。


ただ、あの場面が何度も繰り返されていく。
あなた

はぁ…

口を開けば、また溜息。


あの時の周りの目と言ったら…


すごい怖かった。
祐
あのさ…
あなた

…?

祐
ごめん…秀哉が
あなた

え…

祐
すごい落ち込んでるし…
あなた

何で祐くんが?

祐
一応あいつの友達だし…
止めれなかったからさ
あなた

そっか…

もえ
もえ
なんで秀哉くんあんなことしたんだろ…
あなた

祐
あいつ…過去に色々あって…
秀哉
秀哉
俺がどうした?
祐
っ!秀哉!
あなた

っ…

秀哉
秀哉
あ、あなたちゃんおはよ
そう言って近づいてくる手
あなた

やだっ…!

何を考える間も無く出ていた私の平手。


パシッ
秀哉
秀哉
っ!
あなた

やめてください…

もうここにはいたくなかった。


あいつがいるこの空間には。
もえ
もえ
ちょっと!どこ行くの!?
祐
あなたちゃん…!
私の足は教室の外へと向かっていた。

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