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第1話

小 さ な や く そ く 。
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2018/01/04 05:56
0歳のとき、彼に逢った記憶なんてあるはずもない。

その頃母は仕事をしていたのだが、早めに復帰したかったからと、保育園を探していた。

でも、どの保育園も埋まっていたという。

遊ぶ場所も少なかったこの地域では小学校の図書室を開放していることがあった。

──私と広太は初めてここで出会ったという。

私の母
私の母
こんにちは
広太の母
広太の母
あら、可愛い女の子!
…あ、こんにちはー
私の母
私の母
何歳ですか?
広太の母
広太の母
まだ10ヶ月です
私の母
私の母
同い年ですねー
広太の母
広太の母
名前はなんて言うの?
私の母
私の母
このかです。誇ると言う字に花と書いて誇花です。
広太の母
広太の母
可愛い名前ですねー♡
あ、こうたです。
広いに大きいに点で太で広太と書きます。
広太の母
広太の母
いいなぁー
女の子♡
私の母
私の母
女の子はお金がかかるのでー
男の子の方がねぇ
広太の母
広太の母
男の子はやんちゃだからー
こんな感じで私の母と広太のお母さんは仲良くなった。

そして1歳の時、私と広太は同じ保育園に入園した。

3歳ぐらいになったとき、私たちはいつの間にか付き合っていることになっていた。

小学生に上がる前、こんな約束をした。   











“大人になったら、結婚しようね”











私はこれにうん!と答えた

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