0歳のとき、彼に逢った記憶なんてあるはずもない。
その頃母は仕事をしていたのだが、早めに復帰したかったからと、保育園を探していた。
でも、どの保育園も埋まっていたという。
遊ぶ場所も少なかったこの地域では小学校の図書室を開放していることがあった。
──私と広太は初めてここで出会ったという。
こんな感じで私の母と広太のお母さんは仲良くなった。
そして1歳の時、私と広太は同じ保育園に入園した。
3歳ぐらいになったとき、私たちはいつの間にか付き合っていることになっていた。
小学生に上がる前、こんな約束をした。
“大人になったら、結婚しようね”
私はこれにうん!と答えた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。