第4話

夜道
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2018/01/07 14:17
幼なじみだが、家は近くない。
自転車で5~10分ほどの距離だ。


朝、母に頼まれた用事。
私の母
私の母
これ、広太ママに持っていってくれる?
よろしくね。
部活終わり、一度帰宅してから広太の家に向かった。
広太の家はアパート。かなり古そうだ。

周辺はそういう建物が多いからか、道も街灯が無くかなり暗い。
誇花(このか)
誇花(このか)
(203だよね…)
久しぶりすぎて緊張した。
203号室には可愛らしい表札が掛かっていた。
誇花(このか)
誇花(このか)
(…絶対ここだ。)
チャイムを鳴らす。
広太
広太
はい…
誇花(このか)
誇花(このか)
…あ、広太。
これ、広太ママに。
広太
広太
母さん今居ないから、渡しとくよ。
誇花(このか)
誇花(このか)
あ、お願いね。
広太はギターを弾いていたらしく、玄関近くに置いてあるのが見えた。
誇花(このか)
誇花(このか)
練習の邪魔して悪かったよね。
もう帰るね。
広太
広太
はぁ!?
こんな時間だぞ?ちょっと待ってろ。
広太はギターを部屋に置き、玄関の鍵を閉め
“途中まで送る”
と家の近くまでついてきてくれた。
誇花(このか)
誇花(このか)
大丈夫だよ、この辺で。
自転車だし。
広太
広太
分かった。
何年ぶりかの会話。
学校では出さない雰囲気。

あ、これが昔から変わらない広太だ。
誇花(このか)
誇花(このか)
ありがとね。
広太
広太
あぁ。
優しいよね。やっぱり。

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