第9話

9。
9,643
2018/01/06 03:07

「おーい!莉留ー!」

「優ちゃん!おはよー!」

「ねぇ、駅前に新しくクレープ屋さんできたんだって!!」

「え、行きたい!!」

「行こ!」

駅前って2丁目の近くだ...。

あの出来事から2年。私ももう大学生だ。
あの日私は神崎さんに家まで送ってもらい普通の生活に戻った。親にも心配されたけど、友達の家に泊まったと言いどうにかごまかした。
あれから神崎さんには会ってない。
もちろん2丁目には近づいてない。

「大学生って大変だよねー」

「ねー!ぜーんぜんリア充なれないよー」

「えぇーそこー??笑」

「莉留が羨ましい...」

「え?なんで??」

「だってー莉留モテモテじゃん!!」

「そんなことないって!優ちゃん可愛いもん!」

「またまたー笑莉留この前もサッカー部の先輩に告られてるし。なーんで付き合わないのかなー」

「だってー私は優ちゃんと喋ってる方が楽しいもん!」

「可愛いことゆってくれるねー」

「えへへ。」

「ま、誰かもう相手がいるんだろうけどさー」

「っ!」

「あれ、図星??」

「もぅ!」

そう。私は神崎さんに恋をした。
忘れられない。神崎さんの声。

「ここだよ!クレープ屋さん!」

「うわー!!可愛いお店!」

「ねー!」

「ちょっと私、トイレいってくるね!」

「はーい」


はぁ。もう会うことないのかな。




「おい。」

っ!この声...

「神崎さんっ?」

プリ小説オーディオドラマ