岡本さんと連絡を取り合って一週間。大阪に行くことが決まった。私もしんちゃんも、必死で親を説得して、部活を休むことを顧問に伝えた。
岡本さんが飛行機のチケットを送ってくれて、私たちは大阪に行くことが出来る。岡本さんには感謝しかない。
飛行機の中で、岡本さんへの感謝の気持ちをお互いに語り合う。そうこうしているうちに、飛行機はおおさかに着いた。
照りつける日差しを受けながら、空港の外を歩く。岡本さんから、この辺で待っているから、と言われているのだ。
辺りには、私たちが普段暮らす場所では見られないほどの人、人、人…。
しんちゃんが言葉を漏らすと、声をかけられた。
岡本さんとは今まで、何度かお互いの写真のやりとりはしていたけど、実際に会ってみると、身長も高いし、イケメン度が増している。
『人は見た目が100%』なんてドラマがあったけど、その通りだと思う。ここに来るまで抱えていた不安は、岡本さんの外見だけで吹き飛んだ。
こんなに爽やかな人、悪い人なはずがない。
この考えが、また少し、私たちの運命を変える。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。