真面目な顔を私に向けてくる。もう……面白い。
今日、しんちゃんからも聞かれたやつ。自分でもよく分かっていないのに。
途切れ途切れになりながら言った。サイバーマンを見てみると、うーん、と唸りながら頷いている。
まーちんがスマホで見ていた、あの優しい目を向けてくる。………イケメン。
いや、だからここはどういう場所なの?
ずっと頷くだけだったさとるんが手を挙げた。
えー!許可するの?さとるんからの質問ってなに?え、もうやだ。恥ずかしすぎるでしょ。
そう思っていたけど、さとるんがしたのは私への質問ではなかった。
質問されるとばかり思っていた私は、驚く。
『友達想い』の言葉にしんちゃんが頷く。
…………………ほ?
っどぅ?……………言葉が出ないんだけど……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。