無事に就職できてから、僕はとても充実した毎日を送れている。
親孝行もできたみたいだし、僕はもう立派な人間だ!
もうあんなニート生活、こりごりだ!
初めての満員電車、
初めての仕事作業、
どれもこれもが新鮮で、とても楽しいと思った。働くっていい事だな、と思った。
でもやっぱり頭に浮かぶのは、兄弟の事。
今は何してるんだろう、
トド松は…相変わらず女の子と居るのか…?
十四松はきっと、野球をしに行ったかな。
一松は猫と戯れてると思うし、
カラ松兄さんは、、、うん…。大体予想できる。
おそ松兄さんは・・・・
僕は今、そんな事を考えてる場合じゃないんだ。
早く、誰よりも、ちゃんとした人間になりたいんだから!
やったぁぁぁぁ!!!!!接待だぞ!せ っ た い!
僕は嬉しくて、お昼休みに、家に電話をした。
…プルルルル…プルルルル…
(ガチャン)
な、なんだよアレ…💢
なんか最近ずっとああなんだよな! 俺が何したって言うんだよ!
まっ、いいか。あんなニートほっとこ。
僕は僕の人生を生きるんだ…。
・・・・。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!