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第1話

空き教室で
583
2018/01/06 00:45
いつもの時間、いつもの空き教室
高崎美也
高崎美也
緊張、してるんですか?
神谷和臣
神谷和臣
だってさ、彼氏のいるコとこれからするわけだし……
そこには、先輩男子と、後輩女子。
高崎美也
高崎美也
先輩って意外とヘタレですよね
というか、それはお互い様でしょ?
神谷和臣
神谷和臣
ヘタレ……
うん、でもなんか違うでしょ
神谷和臣
神谷和臣
美也ちゃん、女の子なんだし
高崎美也
高崎美也
…………先輩
彼女さんのこと、好きですか?
神谷和臣
神谷和臣
うん、大好き
高崎美也
高崎美也
何が、だめなんですかね
神谷和臣
神谷和臣
え?
高崎美也
高崎美也
顔かっこいいし、運動神経抜群だし、頭も良いし、考えも大人だし、優しいし、こんな完璧彼氏、誰もが羨むと思うんですけど
……ヘタレだけど(ボソッ)
神谷和臣
神谷和臣
褒めすぎ
てか最後ヘタレ言ってるよね
神谷和臣
神谷和臣
たぶん、一途じゃないから
高崎美也
高崎美也
でも、好きなんですよね?
神谷和臣
神谷和臣
好きだけど、一番じゃない
形上は一番だけど、美也ちゃんだって好きだし 
高崎美也
高崎美也
女の子なら誰でもいいと?
神谷和臣
神谷和臣
ちょっと違うけど、近い感じかな
緊張はするけど、彼氏のいるコだってなんだかんだ抱けちゃうし
むしろ本音言っちゃうと、彼氏のいるコのほうが盛り上がるというか
神谷和臣
神谷和臣
けど、女の子なんだし自分を大切にしてほしいってのも本音だけど
だから、そういう意味ではお互い様は違うというか
神谷和臣
神谷和臣
それでも、なんでか、“彼女”って言葉は重くて
神谷和臣
神谷和臣
なんなら彼女より美也ちゃんを優先、できちゃうし?
高崎美也
高崎美也
私は……刺激が欲しいんです
高崎美也
高崎美也
きっと、先輩に彼女さんがいるから
いなかったら、正直今の関係になってないと思います
神谷和臣
神谷和臣
俺もそう思うよ
だって俺たち、そういう似たようなとこに惹かれたんじゃないかな
静かな教室に、ちゅっとリップ音が響く。
高崎美也
高崎美也
足りない
舌を絡ませ、大人のキスをしてくる。

さっすが。俺より男前
高崎美也
高崎美也
ねえ、名前呼んで
敬語からタメ口になるのは、美也ちゃんのスイッチが入った証拠。
神谷和臣
神谷和臣
美也
するときは、俺は呼び捨て
高崎美也
高崎美也
もっと
神谷和臣
神谷和臣
美也
美也ちゃんは
高崎美也
高崎美也
和臣、私のこと、好き?
俺のことを“先輩”ではなく、“和臣”と呼ぶ。
神谷和臣
神谷和臣
うん、大好きだよ
高崎美也
高崎美也
……そう  私は、愛してる
神谷和臣
神谷和臣
何かあったの?
高崎美也
高崎美也
ううん、ただ言いたくなっただけ
時々、美也ちゃんはどこか儚げな表情(かお)をする
理由を問うけど、いつも“言いたくなっただけ”と答えるだけで、理由を教えてくれることはない。

これが、恋人との差なのだろうか。
高崎美也
高崎美也
和臣が彼氏だったら、こんな想いしなかったのかな……
神谷和臣
神谷和臣
美也
高崎美也
高崎美也
あ、ごめん……
神谷和臣
神谷和臣
忘れさせてあげる
嫌なことも、悲しいことも
余計なこと考えないで済むように、俺で満たすから
高崎美也
高崎美也
…うん
そっと優しく、下着の上から膨らみをつまむ。
高崎美也
高崎美也
和臣は優しいね
神谷和臣
神谷和臣
美也の彼氏は、優しくないの?
高崎美也
高崎美也
優しい……優しすぎるの
高崎美也
高崎美也
だけどなんていうか、物足りない
私だけが求めてるみたいで、虚しくなっちゃうんだ
高崎美也
高崎美也
優しいのに、冷たいの
愛が感じられない
高崎美也
高崎美也
私って、おかしいのかな?
神谷和臣
神谷和臣
おかしくないよ
神谷和臣
神谷和臣
ふ、起ってる
高崎美也
高崎美也
ヘタレのくせに、こういうことは大胆だね
神谷和臣
神谷和臣
美也のそういう性格好きだよ
高崎美也
高崎美也
性格だけ?
神谷和臣
神谷和臣
欲しがりだね
全部、好きだよ
キスをし、膨らみをくりくりしたり、つまんだり、離したりを繰り返す。
高崎美也
高崎美也
外して、色々してよ
和臣は、大きいの好きでしょ?
神谷和臣
神谷和臣
美也のだったら大きくても小さくても構わないよ
下着を取り、突起されているとこを吸い上げる。
高崎美也
高崎美也
わんこみたい
神谷和臣
神谷和臣
美也のおいしい
高崎美也
高崎美也
ねえ、私も気持ちよくしたい
カチャカチャとベルトを外し、馴れた手つきでギリギリのラインを攻める美也ちゃんは、俺を試しているかのようだ。
高崎美也
高崎美也
感じてくれてるの?
元気になってきた
神谷和臣
神谷和臣
そりゃ俺も、男ですから
高崎美也
高崎美也
……パンツ、苦しいよね?
今、楽にしてあげる
高崎美也
高崎美也
おぉ
神谷和臣
神谷和臣
なんかその反応、恥ずかしいんだけど
神谷和臣
神谷和臣
見慣れてるでしょ
高崎美也
高崎美也
もっと気持ちよくなりたい?
返事なんて待たず、美也ちゃんは俺のを口に含む。
神谷和臣
神谷和臣
美也って、慣れてるよね
高崎美也
高崎美也
ほお(そう)かな?
やばい、聞くんじゃなかった。
美也ちゃんが喋ると、丁度イイ部分を刺激する。
神谷和臣
神谷和臣
ッ……
高崎美也
高崎美也
まだだめ
高崎美也
高崎美也
一緒に気持ちよくなろう?
高崎美也
高崎美也
みて、ぐしょぐしょ
神谷和臣
神谷和臣
わーお
高崎美也
高崎美也
和臣のギリギリのラインのときから、ずっと欲してた
神谷和臣
神谷和臣
俺が触ってるときじゃなく?
高崎美也
高崎美也
…………本当はもっと前から
ずっと感じてたし、もどかしかった
美也ちゃんは恥じらいもなく、下着を脱ぎ、
下を露にする。
高崎美也
高崎美也
もうぐしょぐしょだし、指なんていらないから舐めて
神谷和臣
神谷和臣
じゃ、遠慮なく
じゅるじゅると厭らしい音が響く。
神谷和臣
神谷和臣
吸ってもどんどん溢れだしてくるよ
高崎美也
高崎美也
んッ……
神谷和臣
神谷和臣
ひとりでイくの、禁止
一緒に気持ちよくなるんでしょ?
高崎美也
高崎美也
…動いて
ひとつになると、すかさず美也ちゃんからの要求。
俺が要求通りにすると、美也ちゃんからの喘ぎ声。
感じてくれているのか、しめつけがすごい。
高崎美也
高崎美也
……ぁ ぁんッ……
先ほどの余裕があり、下着を脱ぐのにも恥じらいがなかった美也ちゃんは、もういない。
俺の目の前には、感じまくって、乱れている、
女のコ。
高崎美也
高崎美也
ふぅ……ッあ…………
神谷和臣
神谷和臣
ッ……く、イク……ッ
もちろん、俺だって余裕なんてものはない。



俺たちはふたりで果てた。

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