第34話

三校合同練習会
82
2018/01/23 21:43
真伊島勇気
今年はいないのかぁ-?
君らの先輩はぁ~
馬鹿にした口調で挑発をしているのは、南陽日立中学校2年の真伊島勇気(まいじまゆうき)だ。

試合中に輪ゴムを付けて参加という変わったスタイルの少年だ。
彼の腕には沢山の輪ゴムが通っていた。
千樹
先輩方は卒業したからね、今は僕たちがチームです。
ところで、真伊島くん。
賀月はどこかな?
真伊島勇気
桐上先輩なら川見さんとこですよ。
千樹
まっひーのとこか。
ありがと。
千樹は他校の部長に挨拶周りに走っている。
珠咲(すざく)
大変ですね、千樹先輩。
緩成
そりゃそうだろ。
珠咲(すざく)
そういえば、緩成先輩。
団体戦ってどうするんです?
団体戦…珠算界ではだいたい3人、又は5人で1チームが基本だ。
順番をそれぞれ決め、後ろに並んで席に座る。
一問解いたら後ろへ回し、一問解いたら後ろへ回し、の繰り返しだ。
そして、ラストの人がプリントを挙げて終了といった簡単なものだ。

だが、珠咲の所属している珠算部は知っている限り三筆千樹、御商道万、和染緩成と自分を含め4人のみ。
 
全中は5人で1チーム。
どう考えても1名足りないのだ。
緩成
いるけど。
珠咲(すざく)
え?誰です…?
暮七
わぁ~この子が新入部員ちゃん?
初めまして~
笹倉暮七(ささくらくれな)です♡
暮七先輩でいいよぉ
珠咲(すざく)
は、初めまして!!
1年の富貴珠咲です!!
よろしくお願いします!!
暮七
そんなに緊張しないで~
何かあったらいってね珠咲ちゃん♡
珠咲(すざく)
はい!!
珠咲にまた変わった新しい先輩が出来たのだった。

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