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第19話

一度深呼吸をして、部屋に入ると、ベッドの上に誰よりも会いたかった人が眠っていた。
顔も傷だらけで、酸素マスクもはめられてて、全然姿はさっきと違うけど誰よりも会いたかった人。
あなた

たっくん……すぐ会えたね。

パイプ椅子に座り、たっくんの左手を握る。
手の温もりが伝わってきて、生きてるってことを改めて実感する。
手をギューッと握ると、人差し指がピクッと少しだけ動いた。
あなた

たっくん……っ!?

拓斗
……ん……?
ゆっくりと目を開ける。
その瞬間せっかく止まった涙がまた溢れ出した。
拓斗
あなた……?何でここに?さっき別れたのに
不思議そうな顔で私を見る。
きっと自分は死んだと思ってるんだろう。
あなた

嘘つき。死んでないじゃん。

拓斗
え!俺死んでないの!?
あなた

ほら、生きてますよーっだ。

たっくんに軽くデコピンをする。
拓斗
痛っ。それ今目覚めた人にする事じゃねーだろ!
あなた

そんだけ怒る元気があれば大丈夫ですよ。

会話の一つ一つで幸せを実感する。
触れられること……たっくんの笑顔が見れること。
ほんとに何気ない当たり前のことなはずなのに、そんな当たり前がなによりの幸せに感じる。
拓斗
なに泣いてんだよ笑
男らしいゴツゴツした手で私の涙を拭う。
たっくんの顔には、あの時の悔しそうな表情はない。
私も、作り笑いなんかじゃなくて、ほんとの笑顔でたっくんを見つめる。
拓斗
えっと……もう1回ちゃんと言わせて欲しいことがある。
傷だらけの体を起こしてたっくんがまっすぐ私を見る。
あなた

ん?

さっきまでのにこやかな表情から真剣な顔に変わる。