ピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
鳴り続ける耳障りな目覚まし時計を止める。
あれ……私何してたんだっけ。
あ、七夕で……たっくんが現れて……死んだって言われて……デートして……プロポーズされたんだ……。
でも、昨日のある一定以降の記憶が全く思い出せない。
たっくんの病室で……抱きしめられている時から後が思い出せない。気がついたら一昨日と同じパジャマでベッドに寝ていた。
……夢だったのか。
夢を見て日付感覚がおかしくなることは少なからずある。
何だか、少しだけ寂しい気持ちになったけど、たっくんが無事ならそれでいい。
絶対にまたたっくんにはすぐに会える……絶対に会いに行く。
夢でもこんな幸せ見せてもらえただけありがたいことなのかもしれない。
今までは最悪の日常なんて思ってたけど、たっくんが同じ空の下で一緒に生きてるって思ったら悪くないなって思える。
だから、もう少しこの日常で足掻いてみようと思う。苦しくても、辛くても、足掻いて喚いて、カッコ悪くたっていい、誰かに馬鹿にされたっていい。だって、これは誰の人生でもない。紛れもなく私の人生だから。
起き上がろうとベッドから手を出すと目線の先の左手の薬指にはオレンジ色の指輪が付いていた。
夢なのか現実なのか理解出来ず、枕元のスマホに開き日付を確認する。
そこに表示されているものを見て、私は自分の目を疑った。








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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!