高校3年生の春。
私は屋上にいこうとしていた。
空を眺めるのが私の日課になっていた。
いつものお気に入りの場所に誰か座っている
だれ、?
みたことないような、?
1年生かな?
あの、そこ私の特等席なんでどいてもらってもいいですかね
なんていえるわけもなく。
しょうがないから、帰ろうと思ったとき
なにがよかったのだろうか。
ニコニコしながら自分の横をさす
涼介くん
こんなに笑顔でいわれたら
座るしかないじゃん、。
しぶしぶ涼介くんの隣に座る
それは、
理由なんていえるわけない
なにか後ろで騒いでいる涼介くんをおいて私は保健室に向かった
ガラガラッ
この人は私のはとこの
伊野尾慧。
保健室のせんせーで女子にモテる
そう。
この保健室にはベットが二つあって
1つは横に窓がついているから外が見える
そこから空をみることもしょっちゅうある
まぁ、それなりに頭はいいから
テストはノー勉でも学年で3位には入れる
なんやかんやいっていつも優しくしてくれるから
ありがたい
そうして夕方。
明日は屋上あいてるといいな。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!