俺とユンギの妹のあなた
でも実際は血の繋がっていない妹
あなたとの出会いは
とても胸の苦しい出会い方だった
ある日
俺は弟のユンギを連れて散歩に行った
そしたら道に倒れてる女の子を見つけた
幼稚園の帰りだったんだろう
制服姿で可愛らしい
まぁ倒れていたから顔はわかんなかったけど
そしたらユンギが走り出して女の子に駆け寄った
僕もあとを追いかけ
と声をかけると泣きながら
この子が言いたいことはよく分かった
どうして苦しいのかも分かった
だって僕達も同じだから
母に捨てられ父に捨てられ
僕たち兄弟は親戚の優しいおばさんとおじさんに預かってもらっている
でもこの子は違う
預かってもらえないんだ
傷も沢山あって
こんなに小さいのに可愛そう
そう思っておじさんとおばさんなら助けてくれると思って
家に帰ったことをよく覚えている
そう言ってユンギがせっせと働いたのを思い出すと
笑える
もちろんおじさんとおばさんは賛成してくれた
この時のあなたは記憶が無いから僕達はホントの兄妹だと思っている
月日が流れ僕が高校、ユンギは中学、あなたが小学生の時
おばさんもおじさんも寿命を得て
帰らぬ人となった
もう助けてくれる人などいない
僕はアルバイトを始めユンギも大人な外見な為高校生だと嘘をつきアルバイトを始めた
俺は夜間校だったから朝アルバイトへ行った
ユンギは中学だから夜アルバイトに行った
あなたは多分この時が一番さみしかったと思う
でも、このアルバイトは全部あなたの為
あなたが何かを欲しいと言ったら買ってあげたい
どこか楽しい場所に連れて行ってあげたい
そのために二人で頑張った
ある日の事隣にあるシングルマザーの双子の母親が引っ越してきた
挨拶に来た時にお母さんは?と聞かれた
捨てられました、と堂々と言ったら
"辛かったでしょう"と言われ "いつでも頼ってきていいからね"と言ってくれた
それがテテとジミンの母親だ。
テテとジミンは人見知りをしないようでしょっちゅう家に来てた
あなたの相手をしてくれて安心した
三ヶ月後にはまた隣に兄弟が引っ越してきた
俺の兄弟の幼馴染の1人ナムジュンとその弟だった
弟の名前はグク。あなたとはすぐ仲良くなってくれた
そして今に至る
俺とユンギは学校ではトップに立つ力の強さで
暴走すると人を殺すレベル
特に俺はw
ユンギは抑えれないタイプで俺は抑えるけど爆発してやばくなるタイプ
あなたは喧嘩が大嫌いだ。見るのもだめだからあなたの前で殴ったりするの嫌なんだけど今日ばかりは無理だった
ごめんあなた
でも今日言うって決めた
あなたが家を出ていく覚悟で
"血の繋がっていない妹"だと言うことを
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。