第6話

お互いの気持ち【6話】(じんside)
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2018/01/07 13:30
テオくん
…ごめんじんたん、俺もう抑えらんないから言っちゃうね。
俺の頭の中にテオくんの声が響く。
まだ少し頭はふわふわしてるけど、真剣にテオ君を見つめる。
テオくん
俺…じんたんが好き。大好き。
自分の気持ちに気付いた時にはもう遅くて、すっかり頭ん中じんたんしかいなかった。
キモいよな、俺なんかに好かれても…
そう言ってテオ君は苦笑いした。

違うよテオ君、俺も君が大好き。
でもなぜか俺は声が出なかった。多分さっきの驚きで思うように声が出ないんだと思う。
じんたん
んーん、んーん…
俺は必死に首を横に振った。

嫌なんかじゃないよ、気持ち悪くなんかないよ。
でも俺の気持ちは思うように伝わらない。
テオくん
ふはっ、ごめんなじんたん…
テオ君は今にも泣き出しそうだった
違う。俺は、俺は…
テオくん
…!?
気が付いたら俺はテオ君にキスをしていた。
テオくん
んっ、ふぅ…
じんたん
てお、く…っ、ん
じんたん
好き、大好きっ…
テオくん
え、じんた…ん?
口を離し、ようやくちゃんと喋れるようになった俺はびっくりしているテオ君を見つめた。
じんたん
俺も…俺もテオ君が大好きです。
でもこれ言っちゃったらテオ君に嫌われるんじゃないかって思って、だからテオ君に好きって言われて嬉しく、て…っ
また泣いてしまった。
テオ君に涙見せたくないから、俺はテオ君に背を向けた。
テオくん
…じんたん、泣きすぎ
じんたん
!?
俺の身体が一気に暖まったような気がした。
それは、テオ君が抱き締めてきたから。

涙も一瞬で枯れちゃうくらいの驚きだった

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