_私の身体の様々なところから、赤い雫がポタポタと落ちていく。
ゆっくり、ゆっくりと落ちていく。
地面が、真っ赤に染まっている。
この雫は、永遠と私の身体から出てくるのだ。
止血をしても、永遠にとまることはない。
_永遠に。
辺りには、人がたくさん倒れている。
その人たち全員、血で真っ赤だ。
そしてその中で息をしている者は一人もいない。
「アハハハハハハハハ…」
私の高笑いが響いている。
「どう?喉を潰され、手足を折られ、血を抜かれ、頭を潰される気分は。」
「そのままじわじわ苦しみながら息絶えて亡くなりなさい。」
「…アイツは…もっと苦しかったんだから…」
どうして、こんなことになってしまったのか…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!