第12話

すれ違い
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2018/06/09 23:19
まふくんに返事は明日にしてください。
と言われて大人しく待っていた。

でも、淡々と時間は流れていき午後19時になった。

「待っててって言われたから待ってるのに…」

誰もいない部屋にぽつりと零した言葉は
やけに響いた。

飽きられちゃった ?
ううん。前から知ってた。
気づきたくなかっただけなんだ。

嗚呼、このまま捨てられちゃうのかな。
せめてお別れがほしかったな。なんて欲を言って、ほんとは悲しいという気持ちを押し殺した。

まふ)…ただいま。

ほら。今日は泣き崩れるだろうな。
と自嘲を心の中でつぶやく。

あなた)あ、おかえり…なさい、。

まふ)…あなたちゃん。
昨日の返事。

あなた)あ、うん……。
私が出ていけばいいんだよね?

まふ)…は?

あなた)今まで迷惑かけてごめんね。
お世話になりました。

まふ)ちょっと待ってください。
まだ何にも言ってません。

あなた)…なに、?
そんなにして私を傷つけたいの!?

まふ)…あなたちゃん。
…結婚。してください。

そう言ってまふくんは指輪を渡してきた。
物語の結末はハッピーエンドなんて。
夢だろうな。と現実逃避をして。

まふ)…だめ、ですか、?
この指輪を買うためにいろいろ準備してて…
だから…強く当たってすみませんでした、。

あなた)…

ぽろっと一筋の涙が頬を伝う。

まふ)えぇっ!?そ、そんなに嫌でしたか?!

あなた)ちがっ、、嬉しいの、。
…私でよければお願いします…!

まふ)…!!あなたちゃんじゃなきゃだめです!ありがとうございます…‼︎

そう言ってまふくんは私を抱きしめた。

久々に感じる彼の温もりに幸せが満ち溢れていた。



ー happy end ー

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