重岡side
ようやく本音を言ったあなた
俺はマイクを置いて普通に聞いた
重「『かも』、なん?」
あなた「いや、自分でも分からんから、」
重「じゃあ、そのモヤモヤはなんなん?」
あなた「え〜と、
なんか、、、なんか今の小瀧を見てると、
自分が辛い気がするんよ」
重「そっかぁ、」
あなたはそれが恋やって分かってへんのか、
重「それで?」
あなた「なんか、だから見たくないんやけど、
毎日見てしまうから、
もう、小瀧に会いたくない」
重「そうかぁ、」
会いたくない、か
重「俺は、
好きなやつが他の男と居ったら見てるの辛いから、
ほんまは見てたくないけど、
そいつに会うことが楽しみなのは変わりないから
毎日学校行ってんねん」
あなた「そ、」
重「会いたくない、って考えてても
会わなかったら寂しいねん」
あなた「ふーん、」
これだけ言って分からんのか、
重「まだ分からんの?」
あなた「何が?」
重「あなた、
あなたは小瀧に恋してるんやで
あなたは、小瀧のことが好きなんや」
あなた「、、、私が?
小瀧を?
んなわけ、」
重「じゃあ、しょーうじき
あの女と小瀧があのままずっと一緒で、
これからずーっとあなたと小瀧が話せなくなっても、
悲しくない?
辛ない?」
あなた「、、、」
あなたは首を横に振った
あなた「それは、ちょっとつまらんかも、」
重「せやろ、
好きなやつが取られるのって、
辛いんやで?」
あなた「なんで、そんな分かったような、」
重「分かってる
俺はあなたより前から、
ずっと前からそんな気持ちが続いてたんやで」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。