教室に戻りたくなかった私は、そのまま二人の様子を見ていることにした
すると、猫が二人から離れて私に飛びついてきた
ちょっ...!二人にバレるって...!
隠れようとしたがもう遅かった
猫が私から離れるときに爪が制服に引っ掛かった
その勢いで私のシャツのボタンが外れた
え、ちょっと待ってよ...!
そのまま猫はどこかへ行ってしまった
が、私にとってそんなことどうでもよかった
それよりもこの状態を何とかしなければ...
て言うか二人ともあっち向いててよ!//
んなっ!//
なんなのこの二人!
揃いも揃って変態か!?
前をしめようとしたら手を捕まれて窓の外に引っ張られた
そして草の茂みの方に押し倒された
青峰はそう言うと私の首にかぶりついた
ここ学校だって言ってんのに!
押し返そうとするが力で勝てるわけもなく...
すると、足元の方でチクリとした痛みがあった
首を動かして見てみると、黄瀬が太股から血を吸っていた
誰か来た...
こんなとこ見られたらまずい...
私は黄瀬と青峰に叩いて伝えた
しかし、二人は気にすることなく吸い続ける
ちょっと!ほんとにまずいって!
私は朦朧とする意識の中、精一杯伝えた
お願いだから早くやめて...
こっちに向かってくる...!
私はできる限りの力を振り絞ってうったえた
ねぇ!ほんとにまずいって...!
そう言って生徒達は去っていった
あ...危なかったぁぁぁ!!
ギリギリ覗かれる手前で私達は茂みに身を隠した
お前らのせいだよ!!
ったく...人が信じ始めたってのに...
ほんとに紫原の言ってたことあってんの?
真面目に授業受けるくらいできないの!?
やっぱり前言撤回!
こんなハチャメチャなやつと過ごすなんて絶対無理だ!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!