家を出て、私は重要なことに気が付いた
まって、私...
この家がどこにあるのか知らない!!
なんでこんな重要なこと忘れてたんだー!?
門の前でぐるぐる考えていると、後ろから声がした
話しずらい...けど...
すると黄瀬はあぁ、と言って驚きの事実を教えてくれた
真後ろ...
あ、ほんとだ
学校見えた
そう言って黄瀬の横を通ったとき、手を捕まれた
語尾にハートが付きそうなくらい甘い声でそう言われた
流石にこの対応にもなれたのか黄瀬は驚かなかった
私は黄瀬の手をほどこうとした
が、黄瀬は全く放そうとしなかった
結局黄瀬に手をつかまれたまま学校まで引っ張られた
てゆーかこれ誰かに見られたらどうすんのさ!?
と、思ったけどなんとまだ7時50分
こんな時間に学校へ来る人はまずいない
私は校門の前までは抵抗するのは止めておこうとそのままにした
しかし、そんな考えがバカだった
さっさと手を離していればよかったのに...
み、見つかったぁぁぁぁ!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!