貴也とLINEを交換してからというもの、私と貴也は一気に仲良くなった。
朝会うと、必ず「はよっ!」と言ってくれる。
ガラッ
なんで樹知ってるんだろ…まあいっか。
キーンコーンカーンコーン
いつも通り、授業を受ける。
貴也も授業中かぁ。話したいなぁ。
ん?
なんで貴也のこと考えてる!?
桜子が話しかけてきたが、図星すぎて焦ってしまった。
桜子と話していたせいで、先生に注意されてしまった。
キーンコーンカーンコーン
授業が終わった。
授業が終わった途端、貴也がきた。
私は貴也が突然きたので、とても驚いた。
そういって、手を合わせてきた。
私はそういいながら、教科書を渡した。
顔が熱かった。
そう言って、貴也は走り去っていった。
桜子が、ニヤニヤしながらよってきた。
嫌な予感しかない…
図星だった。貴也とは最近喋るようになってきて、すごくいいやつで、ちょっと気になり始めている。
でも、なんとなく認めたくなかった。
何故だか、この時は分からなかった。
今思えば、あの時の私の気持ちは、間違いじゃなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。