『あ、来た』
待ち合わせの場所から複数人の話し声が聞こえる
やばい緊張してきた
落ち着け、テンヒョンが焦るのが1番ダメだって言ってた
まずは自己紹介して、テンヒョンに話を聞いたってことを説明して、小学生の頃の話をする、それからまた仲良くしてくれるか聞く。よし、完璧!
色々考えてたら僕とシャオジュンと思われる人の距離は手を伸ばせばとどくんじゃないかってくらい近くになってた
『なんの用かな?』
少し震えた声が聞こえた
僕は顔を上げて、シュミレーション通りに自己紹介しようとしたんだ
なのに僕の目に映る君は僕の知っている君じゃなかった
いや、知ってはいたんだ。
でもあの頃の面影なんてないくらい
僕の想像を遥かに超えるほど
君は綺麗だった
「好き…で、す…」
あ、やべ。やらかしたわ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。