第8話

最悪…《祐也side》
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2018/01/14 04:54
はぁ…

愛、どこに行った?

あんなことして愛が勘違いするに

決まってんじゃん

あいつ妙に純粋だし…

それにあいつに恋愛応援されると

ショックで立ち直れねぇよ
祐也
愛…どこ行ったんだよ…
しばらく歩いてたら

話し声が聞こえた

2人らしい

そのうち1人は…愛だ

あいつの声は聞いただけで分かるほど

いっぱい聞いてるから…

でも、相手は誰だ?
気になって近づいたら相手は

あの本庄だった
祐也
…は?
俺が聞こえたのは愛が本庄のことを

名前で呼んでた

まあ、想像はつく

どうせ、俺が愛に名前で呼ばれてるから

俺も呼んで欲しいって魂胆だろ?
祐也
チッ
そう舌打ちしてたら本庄が向こうに歩いていった

俺は愛に近づこうとそっと歩き出した

そしたら愛は俺の事を気づいていないのか

ボソッと独り言を言ったんだ
ハグは祐だけがいいなあ
そう聞いた瞬間バッ!と顔を

本庄が行った方に向けた

すると本庄も聞いてたみたいで

苦しい顔をした

まるでやられたと言うような…
でもな嬉しいと同時にイライラという感情が…

なんで俺以外の奴にハグされてんの?

なんで俺以外の奴に名前呼びしてんの?

なぁ、なぁ、
祐也
愛…
そう話しかけたら

愛はバッ!と顔をあげて

ぱあっと嬉しそうな顔を向けてから

苦しそうな笑顔を見せた
ゆ、祐、か、彼女さん…は?
こいつこの期に及んでまだそんなこと言ってる

俺は今も昔もお前が好きだよ
祐也
俺に彼女なんていない
お前、なんか勘違いしてね?
そう言うと愛はさっきよりも

明るい向日葵みたいな笑顔になった

俺はそんな笑顔がやっぱ好きだ
祐也
教室戻るぞ
俺はなんだか恥ずかしくなって

そんなこと言ったけど

教室戻れば本庄もいるわけで…

まぁきっと勝利はこっちのもんだろ
うん!
こうして俺はこのまま教室に戻った事を

後悔したんだ…

あのままサボっていれば

こんな事にはならなかった

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