_ピピピピッ_ピピピピッ_カチャ
……………………………
眠れなかった
奏翔くんからの告白に
祐からのお誘い
ていうか、一緒に学校行くのに
なんでメールしてきたんだろう?
私のちっぽけな脳では全然分からない。
_パサッ
モゾモゾ
キュッ
パジャマから制服に着替えて
ご飯を食べるためにリビングに向かう
ねぇ私の用意が早いだけで
なんでそんなに驚くの?笑
ママ、地味に酷い…笑
祐が迎えに来てくれるってなって
とってもとーっても嬉しいんだけど
何故かモヤモヤする。
それは、疑問の方じゃなくて…
なんて言うんだろう…
胸が熱くてモヤモヤするの。
なんでだろう…
とりあえず、学校に行ったらかなちゃんに
相談しなきゃ。
はぁ
なんか憂鬱…
奏翔くんにはどんな顔して会えばいいの…
ガチャ
なんだか昨日の今日で気まずい
それに祐から顔を見られるだけで
火照ってくる…
なんで?どうして?
今までこんな気持ちならなかったのに
今日は歩いて学校に向かうみたい
まあ、学校までそんな遠くないから
自転車じゃなくても全然行けるんだけど…
チリンチリン_チリンチリン
もう、朝からなんでチャリにならされないと
いけないの…
憂鬱な気分になりながらもパッと後ろを見たら
爽やか笑顔で言う奏翔くんだった。
横を見ると祐はムスッとしてる。
や、やばい…
な、なんだか訳分からない…
昨日といい今日といい…
それに、今はあんまり奏翔くんと
顔を合わせたくない
…祐といたい
そう言うと祐はびっくりした顔で
こっちを見た。
だからえへへって笑ったの。
祐はそう言って
私の手を引いて歩き出した
奏翔くんを見ようとしたら
祐は私の目を隠した。
そして、祐はこう言ったんだ
だから、俺の事も少しは考えて欲しい
なんて言われて…
一気に2人から告白されると思わなくて
でも胸が熱い…ドキドキする
奏翔くんにはなかったドキドキ…
なんで?
はっ、そうだった、私達学校行く途中…
祐は私の手を持って走り出す
すごく楽しい
安心感がめっちゃある。
でも、私にはまだ分からないところがある。
よし、かなちゃんに相談だね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!