俺は長男。泣いたら負け。でも・・・カラ松のあの一言で目からポロポロ涙が出てきた。
「おそ松兄さん・・・」
どうして分かってしまうんだろうなぁ・・・
カラ松はああ見えても、兄弟の様子をよく見ている。兄貴である俺の事も。
カラ松にはどんな隠し事も通用しない。何でもバレてしまうのだ。
「俺さ・・・長男だからって、弟に泣き顔は見せたらいけないって思って・・・ずっと我慢してたんだよ・・・
バレちゃったなぁ・・・」
弟達は
「おそ松兄さん、カラ松の言っていた通り、僕達がいるんだから、僕達の事、頼って?無理しないで!」
俺はいい弟達を貰ったなぁ・・・しみじみ思った。
俺は涙を止めると、
「ありがとなぁ・・・俺、幸せだよ」
と呟くように言った。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆*:..
「・・・血鬼か・・・。」
俺は昨日見たこと、されたことを全て六つ子の会議で話した。
「血だらけの少女・・・何者なんだろうな。」
カラ松が呟く。
「何かの・・・呪いとか?」
呪い??あ。
「俺思い出した。」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。