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第5話

ありがとう、さようなら
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2018/01/11 11:11
君が降りるのを見届けてから僕は涙を零した。
やっぱりまだ好きなんだ。

女々しい男かもしれない。
けど僕には君が必要だったんだ。

もう遅いなんて事は分かっている。
それでも涙は溢れて止まらない。


僕のポケットの中の切符は多分つまづいただろう。

今更、もう遅いんだ。



揺れる心行け、涙と共に。

僕の気持ちが届くと良いな、なんて
叶いもしない夢を心に留めながら電車揺られた。



“………………………………愛してる”

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