「おい清水、ちょっと来いよ」
「はいはい?」
私を呼んだのは学級委員の高城君。
私に何の用でしょうかねぇ?
高城君に着いて行くと誰も居ない北校舎4階の踊り場の階段に到着。
「なぁ、お前。俺の事どう思ってる?」
「ん〜…」
考え込んじゃいます。だってこの阿呆作者、高城君をいきなり伍話に登場させるんですよ?ちょっと頭悪いにも程が有りますね。どう思ってるって言われても…初登場の高城君と私は初対面なんですけど?まぁ作者の阿呆加減を無視してストーリー進めましょう。
「頼りになりますね♪」
取り敢えず学級委員設定なので上っ面の言葉を並べておきますか。
え?
裏話やめろって?
ごめんなさ〜い(棒読み)
「そうか…俺は清水の事好きだ」
「……」
え、いきなり初登場高城君に告白されても…あ、いえ何でもありません。
「私の何処を好きになったんですか?」
「顔。」
高城君もですか…これはお断りしなけれb…
「なんてな?」
「へ?」
キャラに合わない間抜けな声が漏れてしまいました。不覚にも。
それにしても"なんてな?"どういう意味なんでしょうか…
「それって…?」
「お前の性格、俺は好きだよ」
「え…?」
胸の秒針がカチカチと鳴り止みません。五月蝿いなぁ…
「人間観察、好きなとこ。お前は悪趣味なんて言ってるけどいいと思うぞ。その人と関わるきっかけ作れるかもしれないしな。」
「…//」
何か変な気分ですね…頬が熱い…?
「あと、優しいよな。困ってる人、助けてるよな。行事等の活動にも積極的だしな」
「…///」
やめて下さいやめて下さい。
なんか気分がクラクラしてます…。
「そういうとこ、全部…」
駄目駄目。これ以上言葉を続けたら私は…!
「好きだよ」
「〜っ/////」
顔が…身体が茹でた蛸の様に紅潮します。
うわぁぁぁぁぁぁぁ!!
「なぁ清水、俺の事好きじゃなくてもいいからさ、時間くれよ?」
「は、はい…」
「今日からお試しとして、彼氏になってもいいか?」
「駄目です…」
馬鹿な私。捻くれた私が変な事言っちゃいますよ?
大きく息を吸う。
「私の彼氏、お願いします」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。