プリ小説

第18話

【2個目のコビン】
※この回は、向葵目線です。
そのことを確認した上、読み進めてください。







いつだっただろう。

いや、いつなんてものじゃない。

初めて見た瞬間から、俺はナツメの魅力に惹かれていた。

あいつの声が聞けなくたっていい。

ナツメさえ、いてくれれば。

…でも、

もしも、少しだけ高望みしていいのなら…

この声が、届いたらな。

なんて、考えてみたりする。

「ナツメ…」

声を出して、ソファーに座って本を読んでいるナツメを呼ぶ。

もちろん、耳が聞こえない彼女はこちらを向かない。

そっと後ろからナツメを抱きしめた。届かないなら、いっそ…

と、普段は言わない言葉を言った。

「…愛してる」

すると、ナツメは、最初はキョトンとしていたけれど、ゆっくりと口角を上げると幸せでたまらないというように笑った。

それから、今度はゆっくり俺と向き合う。

ナツメは、最初は自分を指差し、次に俺を指差し、片手でもう片方の手の甲を撫でた。

『私もあなたを愛しています。』

ナツメは、手話でそう言っていた。

声なんて…聞こえないはずなのに…。

声が聞こえなくても、声が届かなくても、ナツメはこんなにも俺に幸せをくれる。

俺はもう、涙を堪えるので精一杯だった。

『ありがとう』

俺は手話で、そうなんども伝えた。

涙を我慢していたのに、今度はナツメが泣きそうな顔するから、もう俺は我慢できそうになかった。

せめて泣いているところは見られたくないと、今度は真正面からナツメを抱きしめる。

きっと、この時間はそう長くは続かない。

でも、俺たちの中での永遠を、ずっと2人で歩んでいこう。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

りんごあめ
りんごあめ
りんごあめです!よろしくお願いします。}m(_ _)m 好きなものは ・おそ松さん ・ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。 ・カゲロウデイズ ・ナカノヒトゲノム【実況中】 ・銀魂 ・ボカロ ・そらまふ ・うらさか ・天月 ・浦島坂田船 ・96猫 ・クプラ ・あるふぁきゅん+a ・伊東歌詞太郎 ・夏目友人帳 ・蛍火の杜へ ・妄想 ・殺伐シェアライフ ・君の膵臓をたべたい ・殺戮の天使 などです。}(*゚▽゚*) この中で最近ハマってるのは ・歌い手 ・殺戮の天使 ですね}+゚。*(*´∀`*)*。゚+ あ!ちなみに永遠のcrewで、坂田家です!! 吹部でクラリネット吹いてます。♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪ お話できたら嬉しいです。