第11話

8個目の箒
30
2018/01/18 09:22
いまの…

私の、前世の記憶だよね

私と向葵さんが前世付き合ってたのってほんとだったんだ。

「…ん?夏芽?どうかした?」

「え…?」

顔ちかっ!///

「あ、…え…あ、うん」

麗と距離をとる。

「あのね…」

『あ〜らら?言っちゃうの?』

その時だった。

突然にイブの声が聞こえる。

「イブ!?…あ…っ!!」

名前を言ってしまってから、急いで口元を押さえた。

『大丈夫。今私の姿はあんたにしか見えてないから。』

そんなこともできるんだ。

どうしよう、イブがいる中では私が話しづらい。

しょうがないか…

「…用事思い出しちゃった。ごめんね」

「あ、そっか。送ろうか?」

「いや、大丈夫。」

カバンを持って玄関に向かう。

「じゃあ、バイバイ。麗、向葵さん」

「うん、またね」

「おー」

私は、麗の家を出るまでずっと隣でニヤニヤしていたイブに言った。

「すぐそこに公園があるはずだから」

『ん?いや、別にここでも』

「だめ。」

『……』

イブは少し不満があるのかムスッとしたままついてきた。

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