第14話
11個目の星
パタン、とドアの閉まることが響く。
あぁ…、心配かけちゃったな。
「あれ?あの人帰っちゃった」
ドアを見つめていると、急にイブが現れた。
ずっとみてたのかな。
でも、そんなことよりも気になることがあった。
「イブ…なんで泣いてるの?」
彼女水色の瞳には、うっすらだけど涙が残っていた。
「さっきまで笑い転げてたから?だって貴方たちおもしろいんだもんw」
そう言ってイブは軽く笑った。
そうだ、イブがいるならちょうどいい。
「ねぇ、麗のこと本当に好きなの?って聞いたでしょ?」
「それが?」
「私、もしかしたら本当は麗に恋なんかしてないのかもしれない。でも…」
馬鹿らしいって思うかもだけど、どうか聞いてほしい。
「私は、麗がすき。」
きっと私の答えはこれだ。
「人ってほんっとわけわかんない」
「麗に辛い思いをして欲しくないの。だから!」
私はイブに押しいった。
水色の瞳をじっと見据える。
イブは、このままだと、麗も苦しむことになるって言った。
そんなの、嫌だ。
「未来、私たちに起こる不幸なことを何か教えてほしいの。私で止められるものなら自分で止める。」
ねぇ。イブ。
貴方、未来が見えるんでしょう?
イブの口角が、スッ、と上がった。
「いいよ、じゃあ教えてあげる。面白そうだしね。」
「ほんと!?」
「でも、私が教えるのはヒントだけ。答えは自分で見つけなさい。その方がぜんっぜんおもしろいし」
「いい?よく聞いて。ヒントは……
…眠れる森の魔女。」
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