第34話

近いのに遠い。
710
2018/04/08 13:32
スタッフ『チケット拝見しますー』
徹
お願いします!
あなた

観覧車乗るのにチケットが必要なんですか?

徹
ここの観覧車からみる景色がね有名スポットみたいで、土日は人気でチケット発行しないと何時間も並ばなきゃ乗れないんだって!
あなた

え!そうなんですか!

徹
うん、どーしてもあなたとその景色見たくてさ//
あなた

徹···//

徹
さ、乗ろ!
あなた

うわぁぁ!凄い!

観覧車の中からみる景色は本当に綺麗で東京の街を一望できた。
しかも暗くなってくると遊園地の
周りもライトアップされ凄くキラキラしている。
徹
すげー···
こんなキレイなんだね
あなた

星みたい····
キレイ····!

徹
ね、あなたちょっと隣これる?
あなた

あ、うん

向かい合って座ってたのと違って、一気に徹との距離が近くなり鼓動も早くなる。
徹
あのさ、あなたってさ、大輝のことどう思ってる?
俯いてた徹がゆっくり、私の左手をぎゅっと握りながら口を開いた。
あなた

どうって···ヲタクで優しい兄としか·····(笑)

徹
さっきさ、お化け屋敷であなたちゃん一瞬気を失ってたんだよ、その時俺の名前じゃなくて····大輝って言ってたの
あなた

え、いや、たまたまですよ!

徹
それでも!たまたまだとしても、不安なんだよ…!!
あなた

徹···

徹
ごめんな、こんなこと言うつもりじゃなかった…
今にも泣きそうな徹はそのままぎゅっと抱きしめてきた。
徹
なぁ、もしさ、もしもだよ?

大輝が兄じゃなくて、俺みたいに他人だったら好きになってる?
あなた

徹さん何言って··!

徹
答えて
あなた

·····。
わかりません。大輝兄は他人だとしてもお兄ちゃんみたいて思います。

徹
その言葉信じていい?
あなた

もちろん…!徹変なの!w
私は徹が大好きだもん!優しい徹が大好き!

徹
···ははっ!だよな!良かった泣

ごめんな、変な事言って!
あなた

ううん!私も徹の事不安にさせてごめん!

さっきの力任せのハグとは違い、今度は包み込むように優しく抱きしめてくれた。
ちゅっ
あなた

徹
好き、大輝には負けないから。絶対。何があっても。
あなた

徹····

知らなかった、こんなに大切な人を知らない間に傷付けてたなんて···。

この日私は何があってもなるべく大輝兄とは徹を傷つけない為にも接触しないように心に決めた。















なのに、なんで···

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