第38話

繋がる瞬間。
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2019/07/20 04:15
大輝
大輝
母さん!どういうこと····!?
俺とあなたは同じ住所で母さんも父さんも一緒で、兄妹だよな!?血が繋がってないなんて、有り得ないよな!!

母「大輝、あなたにはいずれちゃんと伝えなきゃいけないと思ってたんだけど、あなたの言う通りであなたとあなたは血が繋がってないの···」
大輝
大輝
なんで·····ねぇ!嘘だよな!
母「ほんとなの。本当はもっと早く話そうと思ったんだけど、、っごめんなさい。」
大輝
大輝
どういうこと?
ちゃんと聞くから話して。
大輝は産まれてすぐホントの母親に見捨てられて、その人は貴方の本当のお父さんのお母さんだったんだけど、元々ウツ病を持っていて。当時有名なデザイナーだったあなたのお父さんは交通事故で亡くなったの。

あなたの本当のお母さんは別の人と結婚して今は海外の何処かにいるって。
大輝には合わせる顔もないって。

私はあなたの本当のお父さんの学生の頃の同級生で亡くなる大輝を頼んだって、、、交差点の向こう側に久しぶりに再開したあなたのお父さんに海外であって赤信号を無視した車に横断歩道を渡ろうとした子供を助けようとして亡くなったの。

ほんとにごめんなさいっ!!!

私があの時もっと早く車に気づけば事故も起きなかったのに。

そんな事言える勇気も資格も無かった。

けどあなたがデザイナーになりたいって言ってきた時あなたのお父さんの顔が浮かんだの。

大輝の本当のお父さんの名前は神童匠海(しんどうたくみ)

海外で有名なデザイナーで、日本で個展を開く事も予定していたくらい凄い人だったの。ほんとに亡くなるギリギリまで自分より周りを心配していて。1番はあなたを心配していた。

大輝だけは頼むって。

これが、あなたのお父さん。


そう言い、母は古い色あせた写真を見せてきた。
大輝
大輝
父さん、、この人が俺の本当の父さん。
髪は黒く短い。目がきらきらしていて夢を追いかけている今の自分にそっくりだと思った。
母「優しい人だった。ほんとに。でもね曲がったことは大っ嫌いで自分がやりたい事は絶対曲げない人だった。有名になる前は散々色々言われててね。お前のデザインなんかで世界に広まる訳がない!!って。でもね。彼の優しさや強いデザインに対しての想いが伝わって有名なデザイナーになったの。あなたにそっくり(笑)

大輝が匠海さんに似たのか(笑)」
大輝
大輝
····っ。あなたには言わないの?
母「言わないとね。でも受け入れてくれるかどうか、、。」
大輝
大輝
( そっかだから本住所だけ合わなかったのか、、。)

俺が話そうか?
母「今日ちゃんと家族で話しましょ。あの子もちゃんと話して貰えないとダメな子だから(笑)」
大輝
大輝
そうだよな笑

···母さん。俺の母さんになってくれて、父さんの事助けようとしてくれてありがとう!
母「大輝っ泣あなたなら大丈夫!匠海さんにほんとそっくりだから。ダンスもデザインもあなたなら出来るわ!」
大輝
大輝
ありがとう、、!俺必ず有名になって帰ってくるよ!

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