第87話

悪魔 と 言いたいこと.
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2018/04/03 23:04
ベルナルド
あなたさんは体には無数の傷があるから、今のレオの力で掴んだりしたら血が滲むよ?
レオ
そか。
そう言うと、レオは「立てるか?」と私に聞いてきた。
私は「うん。」と返事をすると、スッと立ち上がる。
私はレオが「薬湯まで案内する。」というので、そのレオの後についていった。

生徒会室のドアを閉めると、レオが私の前を進んでいく。
私は後ろを黙って歩いていった。
レオ
あなた

相変わらず薄暗い廊下には、2人の足音が響く。
しばらく沈黙が続いて、私は気になっていた事を口にする。
あなた

レオ。

レオ
何?
あなた

レオって悪魔なの?

その言葉にレオが少しだけ私をチラッと見た。
いわゆるチラ見ってやつ。
レオ
…うん。
あなた

そ…なんだ。

返事が消極的なものを選んでしまったせいで、話が終わりかける。
と、今度はレオが話す。
レオ
……ベルナルド?
あなた

へ?

レオ
ベルナルドから聞いたのか、って。
あなた

あ、うん。……レオ、私、言いたいことが2つか、3つ、あるんだけど。

レオ
うん。
私は目を閉じて少し息を吸った。
そして、再び開ける。
どうやら、レオも何かを察したのか、足を止め、こちらを向いた。
少し高いレオが私を見つめているのを見て、決意が揺らぎそうになった。
レオ
何?

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